はちゃめちゃな展開とはちゃめちゃなクオリティで大盛り上がりですね。
自分も、金曜に起きてすぐ観ることにしていたはずが、あまりにも楽しみにしすぎているからか、リアタイできる時間に自動で目が覚める体になってしまいました。ここのところの深刻な寝不足の一因です。(褒めてる)
もうどの回も素晴らしいの一言なのですが、とりあえずここまでで、個人的に特に印象的だった回の感想などなど、毎度の如く語らせていただきます。
※偉そうに解釈や考察を述べる部分が多々ありますが、あくまで個人の妄言に過ぎませんので、多めに見てください。明らかに誤解している部分があれば、ぜひ指さして笑ってやってください。
※アニメ放送分の内容については、がんがん踏み込んでいきますので、未視聴の方はお気を付けて。
「降霊」
全世界待望の虎杖伏黒共闘…!それだけで胸熱だったけれど、アクションが最高だった。
婆一味の悪党さにびっくりしたけれど、これまでに、呪詛師があまりしっかり出てこなかったからそう感じたのかも。
完全に別の生き物である呪霊ならいざ知らず、全く同じ人間でありながら、人間の不利益になることをしようってんだから、(こちらから見て)悪党なのはそらそうよなと。呪詛師なんて、大抵こんなモンなのかもしれない。
しかも彼らの場合、偽夏油一味のような大した思想もおそらくない(金目当て?)上、対抗策をもたない非術師を獲物にしているので、余計に悪どい。
にしても、その歳でも、作戦のためならセーラー服も平気で着る婆さんキショすぎる…。あといい歳のオッサンが、半ズボンで脛ツルッツルなのもやめろ、キッショ!!!(野薔薇が見たら、ボロクソ言いそう)
キャラクター的に一目瞭然ではあるけれど、
パワーの虎杖/頭脳の伏黒
という構図が、改めてはっきりした回だった。それをお互いに理解し合って、信頼し合っているから、噛み合いも良い。
「コイツに合わせる方が骨が折れる」と言っていたし、完璧と呼ぶにはまだ粗い連携ではあったけれど、最高の連携プレーが期待できる、その片鱗は確かにあった。
だから!もっと!連携プレーさせろください!!!!!
ここで久々の勝ち確劇伴(Your battle is my battle)というのも、大興奮でした。渋谷事変の中でも数少ない、貴重な“スッキリ勝利”だったので、余計にこの劇伴がうれしかった。
個人的に、「ザコが見てんじゃねーよ」は、なくてもよかったんじゃないかな〜と思ったり。
原作でも、吹き出しではない台詞だし、下手にしゃべらない方が、イレギュラーな無敵感が増すかなと。
ただ敢えて口に出すことで、チビ五条が、如何にクソ生意気なガキだったかを端的に示すのが目的だったとしたら、大成功。いくら超絶甘やかされてきたからって、その性格の悪さは天性だろ。(褒めてる)
「鈍刀」
この回は、とにかく世界が七海に圧倒された回だったけれど、今までの中でも特に野薔薇が悔しい回でもあって、観ている側としても歯がゆかった。
こうして見ると、野薔薇の術式って結構しょっぱいな、と。
「呪力を込めた釘を打つ」ってそれ自体は、かなり“呪術”っぽいし、ダメージもそこそこ与えられるんだけれど、(現時点で)“決定打”になり得ないのが惜しい。
後衛としてはかなり有効な術式だけれど、本人はどんどん前に出たいタイプだし、でもそれにはパワーや体術が足りなさすぎる。
1級の七海/1級推薦中の野薔薇
で対比にもなっていたけれど、
「外れ術式を引いた上で、不足分を自力で埋めまくって1級上位に駆け上がった冥冥」が、先に同じ呪詛師相手に善戦していたのも、野薔薇に現実を突きつける構成だなぁと思った。
とは言え、やっと「世界」に出てきたばっかりだったんだから当たり前っちゃ当たり前だし、4年間ゆっくりしっかり高専で学べていたら、釘一撃で致命傷になるくらいには成長できてたのかもなぁ。
見たかったなぁ…虎杖伏黒にボコボコにされて、トンズラしようとした呪霊を、トドメの共鳴りで空中で爆破させる野薔薇…とかサ…。
「赫鱗」
ほんっっっっとにすごかった…!
自分が観たアニメの数なんてたかが知れてるけれど、間違いなくこの回は、数あるアニメ作品の中でもトップクラスだと思う。この回だけで何回観た…?こんなの初めてです。
これをリアルタイムで観られたこと、設定や背景をちゃんと理解して、100%楽しめる状態で観られたことをめちゃくちゃ幸せに思います。
いや脹相つっよ…!
そもそもの描写が少なかったし、渋谷のホームでダルそうにしてたくらいしか見てなかったから、まさかこんなに強いとは。
と言うか、赤血操術がこんなに強いとは。正直、交流会の時点では、まあそれなりに有用だけれど、言うほど格上かなぁと思っていた。
脹相が戦闘センスあるのはそうなんだけれど、そもそも術式の仕組みから見て、人間が扱うにはどうしても限界があるし、その範囲ではイマイチ活かしきれない術式なのかもしれないな。
そこに身一つで立ち向かっていく虎杖…!ほんと君は…!君ってやつは…!
本当にかっこいいしすごいし、危なっかしいし心配になる。この前まで、こんな死闘とは無縁の一般人だったんだよね?君には恐怖心ってモンがないのか…?
どんなに傷付いてもとにかく動き続けるそのエネルギーは、一体どこから来るのだろう。いっそ「何かに操られている」と言われた方が納得がいく。
何で足の甲刺されて肝臓貫かれて、パワーも速度も落ちないんだ…?
アクションもお芝居もすごかったけれど、演出もすごかった。「演出」ってこういうことか、と学んだ部分もあった。
個人的に好きなのは、
「走るな」を駆け抜ける虎杖
脹相の足元に落ちて虎杖を指す矢印
FPSのような画面
辺りの、遊び心的な?暗喩的な?やつ。
過去編でも、シュートの入る/入らないだったり、やたら非常口を見せたり、これに似た演出がちらほらあった。
こういうのって、何とな~く舞台っぽいなぁと思った(※超主観)のだけれど、どうなんでしょう。とにかく、元々が舞台ヲタクの自分には刺さりまくりでした。
「揺蕩 弐」
「動」の前半、「静」の後半で、いちばん落差のすごい回だったように思う。
“強者”の大量放出でパワーインフレ起こりまくってたけれど、それぞれ“強さ”のタイプがちがうのが、面白かった。
とにかくパパすげぇ…。
異能でこの場を制するバケモンを相手に、最高精度の肉体でフルボッコにするという、とんでもない皮肉。(「皮肉」?何だろう…上手く言えないけれど)
数回声が漏れ出すことはあったけれど、戦闘中ずっと無口で、息継ぎすら聞こえないところが、ますます「人形」感あってゾッとした。
めっちゃそこかよ話なんだけれど、いちばん最初の伏黒の台詞で、ただゼェハァしてるんじゃなくて「あ、鼻血出てるんだな」って声だけでわかる、あの絶妙な鼻声?めちゃめちゃすごいと思ったし、好き。
ぶっ飛ばされた時の、本気で意味がわからん「は?」もめちゃ好き。
雄馬くん、声もお芝居もすごく好き。(急に)
かな~りお久しぶりの宿儺P。(こうして本筋にがっつり絡んでくるのって、順平編以来…?!)
作中で一貫して激ヤバ物件扱いされていながら、ここまでは虎杖以外には直接危害を加えていない(いっそ真人に対するリーチにすらなっている)ので、そのヤバさがふんわりしていたんだけれど、今回で「如何に宿儺が邪悪か」をかなり実感できた。
圧倒的強者の圧。自分が強いという事実と自覚とが両立しているからこそ、しゃべり口もゆったりしているし、わざわざでかい声も出さない。主観だけれど、漏瑚の言う「邪悪」という表現が、言い得て妙だなと感じた。
ミミナナね~~~~~~。
気持ちはわかるんだ。大好きで大好きで大好きで大好きな夏油様を、いちばん確実に取り戻せる方法はきっとここだと、まだ幼い頭で必死に考えて、導き出した答えが、「宿儺」だったんだと思う。強さランキングで考えたら、確かにそうだし。
そこに「嘆願」ではなく「交渉」で行っちゃったのが、一発アウトだった。観ている側としても、「指1本と引き換えに~」的なことを言い出した時点で、アカンを察知した。
ここも、人間界隈では1本で超レッド寄りのギリイエローな(1本飲んだ虎杖が即座に死刑決定した辺り)宿儺の指も、当人にとっては「たかが1本」ってことで、宿儺の激ヤバ度の表現になっているように感じる。
モロの首チョンパは、「来るぞ…」と身構えていても、なかなかぎょっとした…。
「霹靂」
………何?????
あの、こないだ「数あるアニメ作品でもトップクラス」って言ったばっかりなんですが…。1位タイ出してくるの、早すぎない???
え、何?ほんとに何?これ、アタシと同じ、人間が描いてるの?作ってるの?……ふーん???????
というわけで、脹相戦と並ぶ、最高の回でした。素晴らしすぎました。
待ってました、父子対決…!
規格外の甚爾はもちろんすごいんだけれど、それ相手にいくらか持ちこたえている伏黒は相当すごい。瞬間的に判断して、式神を駆使していく様、さすが座学10。虎杖の戦闘IQの高さもそうだけれど、ただパワーが強けりゃいいってモンじゃないんだなと。
個人的な感想ですが、甚爾という人は、自分のためにしか生きられなかった、そう生きるしかなかった人に、自分以外での「生きる“べき”理由」が生まれてしまった、そこが両立し得ないからこその悲劇だったな、と思う。
要は、「孤高の存在でいることがベストだったのに」って感じ。そういう部分では、五条と、立ち位置的には似ているのかもしれない。
そして悲しい哉、今後どこかで、伏黒自身が、甚爾のことを全部丸っと知らされて、あの時のあれが正に親父だったんだ、とわかったとしても、果たして彼の甚爾への評価が変わるかと言われたらまあ、難しいと思う。境遇に同情こそすれ、それでも「俺と津美紀を捨てた」「人を殺して金を稼いでいた」という揺るがぬ事実を、優しい伏黒が看過できるだろうか。
どんな正当な事情があれど、受けた側の「酷い扱いを受けた」という認識は、そうそう覆るものではないし。
生まれた身の上、体質、気質、時期。そのすべてにおいて、すれ違う運命しかたどることのできない、悲しい父子だったなと感じた。
そして、ありんこの上でタップダンスする象(この表現好き)、もとい、特級たちの戦い。
いや、凄まじかった…!最近は映像作品を倍速で観る文化?があるらしいけれど、これはもう動きがはちゃめちゃすぎて、むしろいくらかスローで観たいレベル。
燃え盛る炎がとにかく綺麗だったんだけれど、このフーガの炎が特に綺麗で、宿儺の洗練度の表れなのかなと思ったりもした。
漏瑚…いや、漏瑚……!
もう彼は一言で、「人間らしすぎた」のだろうなと思う。
宿儺の言う通り、ちまちまと計画だの策略だの考えず、はちゃめちゃすれば良かっただけなのに。それこそ、宿儺とタイマンでここまでできるほどの力があるのだから、漏瑚が好き勝手暴れたら、一晩で、渋谷どころか東京は全焼しそう。
花御や陀艮、真人への仲間意識も、ものすごく人間臭いし、ものすごく真面目だし。だからこそ、「漏瑚可愛い」なんて思っちゃうのかも。
(彼らと偽夏油との出会いがどうだったのかはわからないけれど)もしかしたらそれも、偽夏油の計画の上だったりして。「こいつ、こういう思考タイプかぁ、使えるわ」とか思って一緒にいたのかなと思うと、マジお前そういうとこやぞ。
さて、以下は、部分部分での感想です。
アニメ以降、いっそ最新近辺の展開にもがっつり抵触しますので、アニメ派の方はお気を付けて。
五条悟 in 獄門疆
連載当時も何となく違和感あったんだけれど、改めて見ると、そんなに焦ってないんだよな五条先生。「まずったァ~」とか言ってるけれど、なーんかヘラヘラ感が拭えないのが…。
「期待してるよ」だけで、「心配」とは言わないし。本当に心配してたら、或いは、夏油の身体を本気でどうにかしようと思うなら、呪力使えないとしても、ステゴロでもどうにか出られないかってあれこれするよね。
“南行き”で自分の中でも大荒れしたけれど、改めてこの辺を見ると、その片鱗はあったのかもしれないな…と、最近は腑に落ちつつある。
(ただ、空港でのあれこれに関しては、個人的には五条より、七海の方が株価大暴落だったかな…。まあこの回の真意をジャッジするのは、最終回まで待つべきかなと思っているので、今はちょっと置いておく)
五条一人っ子説
マジで一人っ子なのかな…?
お家柄的に、腹違いの兄姉が何人かいて当然のような気もするけれど。下はいないかもね。
もし本当に他は一切いなくて、一発命中で六眼+無下限が生まれ落ちたのなら、本人もだけれど、悟ママはもはや聖母扱いされててもおかしくないと思う。
どんな人なんだ、悟ママ…?ますます五条家の謎が深まる…。
虎杖の異常性
「少年漫画の主人公だから」で片付けるには、ちょっと異常すぎる身体能力なんだけれど(というか、なぜ作中の誰も疑問視しないんだろうという不思議はある)、この彼のいちばんの強みが、決して「ギフト」ではないっていうのが…悲しいよ…。
(明言はされていないので、あくまで予想ではあるけれど)虎杖が、宿儺の器になるべく“作られた”子なら、あの身体能力も、そのために“カスタムされた”ものなんだろうなと思うと、「天賦の才」とは呼べない。
「そう作ったんだから当たり前」
少年漫画の定石として、虎杖のルーツ大公開イベントはありそうだけれど、どうか知らないでいてほしい気もする。…でもそのイベント自体は見たい…気もする…。(でもそんなイベントが起こったとしても、お兄ちゃんがへし折ってくれると信じている、お兄ちゃんほど信じられるお兄ちゃんはいない)
鵺可愛いよね
可愛いよね?!?!
式神人気ランキング、常に玉犬脱兎摩虎羅がトップ層な感じあるけれど、あたしゃ鵺を推し続ける。
でっかい動物好きにはたまらんし、更に大好きな雷属性。ウーン、好き。
交流会での、「狗巻先輩が止めてくれる、ビビらずに行け!」があまりにも刺さった。だって、そうやって言われるってことは、「ビビる」「怖い」という感情を持ってる可能性があるわけだし。かっ、可愛い~~!
ただ使役するだけじゃなく、そこを汲み取れるだけの、ちゃんとした“主従関係”を築いている伏黒の人間性も垣間見えて良かった。
ボロボロになった猪野さんの枕になってあげてるのも、超良かった。やっ、優しい~~!
ので、マジで宿儺許せん…許せん……鵺ぇ……。
というわけで、ここまでの回での個人的な思いの丈でした。
今夜は、みんな大好き摩虎羅の降臨ですね。楽しみです。
そして、既に展開も作画もはちゃめちゃなのに、まだ特大イベント「VS真人」が待ち構えているという事実に震えています。推しなのでね。楽しみでしかないです。