「CV. 榎木淳弥と恋愛してぇ~!」なんて言ってたら、友人が、フルコンプ状態でお貸しくださいました。神よ。
ネット上のレビューでも割と高評価で、FDも結構早く出たし、
何よりビジュアルがめっちゃめちゃ好みだったので、意気揚々と飛び込んだわけです。
いや~~~~~~~ダメだった。
まあ、ただ好みじゃなかったのなら、別にそれまでなのですが、
「“プロ”と名乗る人が、お給料もらって世に“発売”するモノとしてどうなの…?」
と思ってしまうところがちらほらあったので、突っ込ませていただきます。
あと、自分の憂さ晴らしのためです。
※これより、当作品の特大ヴォロクソ評論会になります。
(あまりにも、な部分は除きますが)当然ながら主観ゴリゴリです。あくまでこれは、底辺一般人の個人的な感想に過ぎませんが、こういうのでモロにダメージを喰らってしまう方は、読まない方がいいです。
※ネタバレ一切配慮しません。
※主に、シナリオに対しての暴言です。当然ですが、役者さん方、キャラデザやシステム関係などのスタッフさん方への批判は特にありません。
※気になったキャラクターだけ触れれば良いという邪道派なので、一部√のみの話になります。
最後に余談ですが、自分はかなり冷めた性格の人間なので、ご了承ください。
ツンデレとは
で〜〜まず期待していた魅惑のツンデレ、もとい、ザフォラ(CV. 榎木淳弥)なんですけれども。
はっきり言おう。君は「ツンデレ」ではない。
普通に性格の悪い男だ。
もう、恋愛どうこう以前の問題として、人間性に難がありすぎる。
多少言い方がキツいだけなら気にならないんだけれど、その「キツい言動」の中に愛が一切ないので、ただただキツい。
恋愛描写以前に、終盤まで、いちいちヴィリオを「バカトカゲ」と呼び続けるのが、もう本当にダメだった。
ヴィリオのバカ具合が、行動のノイズになるとか、他のメンバーも明らかに困っているレベルなら、まあわかるんだけれど、別にそうでもないし。「ヴィリオ」と呼んだ方が短いのに、わざわざ音を長くしてまで蔑称を使い続ける、変なこだわり方もウヘァ…って感じ。
大事な仲間(しかも年下(鳥肌))に「バカ」を連呼する男のことなんか、どうやったって好きになんかなれねぇよ。
こんなに協調性の欠片もないのに、「調和の都市」の長になるの?マジで?
(まあ、原因は明らかに、幼少期の環境でしょう。「厳しかったけれど良い父親だった」みたいに言ってますけれど、普通に毒親です。あなたが社会から隔離したせいで、ロクな人間関係築けない子になりましたよ、息子)
恋愛描写においては、「君が好きだ」を最後までちゃんと言えないのが最悪手。
言いづらいのはわかるよ、勇気がいるのもわかる。
でもみんなそれを乗り越えて、勇気振り絞って伝えてんだよ!それをしないのは、ただの弱虫じゃねぇか!逃げるな!!!
五万歩譲って、言わないならキスなんかすな!!!
螢彩院くんの面影を追って始めてしまったけれど、猛烈に螢彩院くんに申し訳ない。
そんなレベルのモラハラ予備軍男。
シンプルに、不快でした。
情報屋とは
言うほど、「情報屋」してたか…?
ぶっちゃけ、途中からほぼその影消えてた気がする。
そもそも、それを名乗るくらいなら、「人間が知っているはずない」レベルの、精霊や幻獣やドラゴンに関する情報も知っとけよ。
みんなよりちょーっと物知りなだけで「情報屋」…?
終盤手前、何かよくわからん(流れ忘れた)魔法?で王都にぶっ飛ばされたから、
「はいはい、離れたらめっちゃ焦るみたいなやつね。そういうの待ってたのよ~」
と思ったのに、(確かに焦りはしてたけれど)秒で戻ってきて笑った。
本当に、ただ焦りを見せるためだけに別離させるなんて、そんなことある?
そんでバルト、しょっぼ。敵役として2点。
で、あとは、
「久々に“陽”のCV. 内田雄馬浴びてぇな~!」
と思って、ヴィリオ√突入しました。
「真相√らしいけれど、ザフォラしか見てないのに、ちんぷんかんぷんかもなぁ。まいっか。浴びれれば」
なーんて思ってたんだけれど、実際あんまり気にならなかった。
(共通√からぜーんぶおさらいさせられるの、あんまり好きじゃないんだけれど、まあこれは、個人の好みの問題か)
ヴィリオが“主人公”すぎる
1人だけ、物語の盛られ方が目に見えて凄まじい。
メインヒーローだから他より多少要素盛る、ってのはわかるんだよ。
だからって、盛りすぎだろ。
自分、こういった√分岐のあるノベルゲームって、「この世界に脇役なんて存在しない。それぞれがそれぞれの人生の主人公である。みんな、“自分の物語”を全力で生きている」ってことを示してくれる、結構良いコンテンツだと思っているんだけれど、
これはあまりにもヴィリオが“主人公”すぎて、他が不憫だった。
各√でせっせと頑張って、ティファリアと一緒に解決したはずのトラブルたちも、別の方法でさらーっと片付いちゃうし。
何か…それでいいんか…?
ガタガタの恋愛描写
いつ好きになった???
いつどこで、ティファリアの何にときめいてた?
あーた、自分の使命云々のことにずーっと眉毛八の字にしてるばっかりで、そんな色恋の気配なんて1ミクロンもなかったし、トゥンクな瞬間も全然なかったじゃん…!
そんなんでいきなり、「アンタがいないと生きていけない」みたいに言われても。
「心からの相思相愛じゃないと達成できない、とてつもなく難しい技」を一発でかまされても。
初カリダでのジュースのくだりみたいな、ああいう日常的な交流をもっと入れてほしかったよ。
事故壁ドンとか、不可抗力の腕グイッからのダッシュとか、突撃隣の生着替えとか、そんなド定番でもいいから、
お互いを“異性(恋愛対象)”として意識するような場面が無さすぎて、他のメンバーとの親愛度の差が、どこに発生したのか全くわからない。
ティファリア→ヴィリオの気持ちも、そんな同情の上位互換みたいな気持ちで、この先何百年も番として寄り添うわ!とか言われても。
いちばんわからなかったのは、力を分け与えたティファリアをパシオに置いて、永遠に帰ってこないヴィリオ。
何でだよ!!!傍にいてやれよ!!!
突然アンタに身体の構造から書き換えられて、右も左もわからないまま、ワケわからんほぼ異世界みたいな場所に連れて来られて、異文化の情報ぶわーっ詰め込まれて、世界の命運握らされたんだぞ。
傍にいてやれよ、番だろうがよ!!!!!!!
それこそ、一緒にいれば、お互いの愛情を深め合えるイベントだって発生したでしょうに。仕方なく番にしたけど…な展開に持ち込めたやんけ。
何や?とりあえずヴィリオをズタボロに苦しめたかったのか???
ここからは、全体的なところの話。(ほぼヴィリオ√視点かも。)
結論から言ってしまうと、「雑」の一言って話。
ヴィリオの扱い
この世で唯一の、マスタードラゴンなんだよね?
代々受け継がれるものでもなく、ある時ぽっと生まれてくるものなんだよね?
つまり、ヴィリオの身に何かあったとしても、替えが効かないわけだ。
なのに、そんなバカスカ魔物喰わす?
え、しんじゃうよ?いいの???
まあヴィリオ自身は、「俺がやらねば!」と使命に燃えていて、半ば暴走気味になっていたんでしょう。
止めようよ、王様。全力で。
「頼んだぞ」じゃねぇんだよ。努力しろよ、アンタも。王様でしょ?ドラゴンなら犠牲にしてもええんか???
「ワシはそんな力強くないし…」じゃねぇんだよ、逃げるな。
彼に何かあったら、それはそれで困るという話がなぜ一瞬も出てこない。
パパとママ
びっくりするほどあっさり解決して目玉落ちるかと思った。
「実は君の両親は生きてるよ!ということで、起こしまーす!」
「やあ、娘よ!10年ぶりぃ!」
待てや。
「10年離れていたとはいえ、娘のことは、表情見ればわかるさ☆」
もだいぶウワァ…と思ったけれど、まあ……ファンタジーということで。
スピレアには、ちゃんと10年分の養育費+α払ったよね?
「サイコ研究員たちの中でも、パパとママだけはまともだった」
みたいなこと言われていたけれど、
え、でもパシオに無許可で乗り込もうとしたんだよね?研究目的で。
十分サイコの仲間では?ドラゴンからしたら同じでしょう。
「命からがら逃げてきた」と言われても、まあ自業自得としか。
ヴィリオのことも、ほぼ初対面で思いっきり“研究対象”として見かけてるしね、パパ。こっわ。
大精霊たちの試練
しょーもな。
日本語がおかしい
「(ラクリマネックレスを)渡してくれないでしょうか」
とてもプロの書いた敬語とは思えない。
そもそも目上の人に対して、「渡して」を使うのが間違っている。
「お貸しいただけませんか」「授けてくださいませんか」
辺りが適切だと思うのだけれど。
校閲とかしていないのか、校閲担当が敬語使ったことないのか、どっち?
散々「ドラゴン」で通してきたのに、いきなり「竜の花嫁」ってのも気になる。
一応、「ドラゴン」と「竜」って、厳密には別物だと思うのだけれど。(別物だけれど、近いものではあるから、英訳には「dragon」があてられているのだと思う)
ごっちゃにするならするで、最初から、各所でそうしておいてほしいんだけれど、ここだけぽっかり「竜」を出してくるから変。
キャラ名欄は「族長」って書いてあるのに、
「ワシは、ここのドラゴンたちの代表みたいなモンだ」
何その変な言い方。何で、「族長です」じゃダメなの?どうせみんな「族長」って呼んでるんでしょ?
とまあ、散々こき下ろしましたけれど、
それでも、良かった部分が1つもなかったわけではなく。
この3人の存在には、かなり救われました。
ジーニア
「でも俺が犠牲にならないと、世界滅んじゃうし…」
なヴィリオに対しての、お言葉。
「いいじゃん、滅んじゃえば!」
「誰かが犠牲にならなきゃ成り立たない世界なんて、エレガントじゃないし!」
大拍手でした。それよ。そうなのよ。
程良くテキトーで、いざという時にはちゃんと“大人”してくれる、みんなのママ(男)。
「自分が心から望むもののためでないなら、それは“努力”とは言わない」
まさかこんなド級の名言飛び出すとは。
「アレスト」を「アーちゃん」と略すの、マジで荒業すぎて好き。
その後突然の、「世界でいちばん大切な女の子」は、都合よすぎて笑ったけれど。
コリヴス
個人的MVP
こう見えて、作中の誰よりも前向いてしっかり地に足付けて歩いているのは、この子なのでは?
彼も、特大の使命を背負って生まれたけれど、
「やっぱり僕には…」とは言うものの、それでも「やりたくない」「帰りたい」とは言わないし、
多少怖がっても、「僕が行くべき」と言って危険な場所に乗り込んで行ける。
実年齢17歳とはいえ、10年も帝王学から遠のいていたのに、「民のために」をまっすぐ信条として掲げられるだなんて、かっこよすぎる。
ってか、何で攻略対象じゃないの?!
「体は7歳、実は17歳」とかおいしすぎるだろ…!
小さいままでも、時々「おや?」と思うような、男前なところ見せて、「でも僕、こんなちっこいままじゃ…相手にされないだろうな…」を募らせて、
かーらーの、でっかくなりました~~~!
これだろ。
え?“普通の女の子”のティファリアが、プレミア級王子のコリヴスとくっつくのは無理あるって?
いやだから、ここで“ファンタジー”するんだろうがよ!!!
FDでも攻略対象に追加されてない?!正気?!?!
アーテイル王
ここまでの「四大精霊による、それはそれは過酷で厳しい試練(笑)」があまりにも(笑)だったがために、あまり期待していなかったんだけれど、
びっくりするぐらい賢王…!失礼致しました。
好きなんですよ、こういう、「ノブレス・オブリージュ」をちゃんとできる人。
見た目かなり若かったし、話し方もフランクだったから、おや…?と思ったけれど、めちゃくちゃしっかりした“王様”だった。かっこよすぎた。
そりゃ、この人の先祖返りなら、コリヴスもあんなしっかりした子なはずだ。
是非とも、ヴィゴニア王をタコ殴りにしてほしい。(言い方)
そんなこんなで、「ラディアンテイル」感想でした。
一応、作品の方向性は明示されている通りで、最後までブレることもないので、そこは良い点だと思いますが、道筋が大まかすぎて細部の描写が圧倒的に足りない。
上述以外にも、ツッコミたいこと、「そこはこうしろよ!」って思うところ、たくさんあるのですが、本当にありすぎるし、かと言って長々書いてもしょうがないので、止めておきます。これでも2,000字ほど削りました。
こんなに内容にはモヤモヤするのに、絵がめちゃくちゃ綺麗で好みなのが悲しい。