日常/非日常

びっくりするほど雑食

「ラディアンテイル」感想

ラディアンテイル 特装版 : Game Soft (Nintendo Switch) | HMV&BOOKS online : Online Shopping & Information ...

「CV. 榎木淳弥と恋愛してぇ~!」なんて言ってたら、友人が、フルコンプ状態でお貸しくださいました。神よ。

ネット上のレビューでも割と高評価で、FDも結構早く出たし、

何よりビジュアルがめっちゃめちゃ好みだったので、意気揚々と飛び込んだわけです。

 

いや~~~~~~~ダメだった。

 

まあ、ただ好みじゃなかったのなら、別にそれまでなのですが、

「“プロ”と名乗る人が、お給料もらって世に“発売”するモノとしてどうなの…?」

と思ってしまうところがちらほらあったので、突っ込ませていただきます。

あと、自分の憂さ晴らしのためです。

 

 

※これより、当作品の特大ヴォロクソ評論会になります。

(あまりにも、な部分は除きますが)当然ながら主観ゴリゴリです。あくまでこれは、底辺一般人の個人的な感想に過ぎませんが、こういうのでモロにダメージを喰らってしまう方は、読まない方がいいです。

ネタバレ一切配慮しません。

※主に、シナリオに対しての暴言です。当然ですが、役者さん方、キャラデザやシステム関係などのスタッフさん方への批判は特にありません。

※気になったキャラクターだけ触れれば良いという邪道派なので、一部√のみの話になります。

 

最後に余談ですが、自分はかなり冷めた性格の人間なので、ご了承ください。

 

 

 

ツンデレとは

で〜〜まず期待していた魅惑のツンデレ、もとい、ザフォラ(CV. 榎木淳弥なんですけれども。

「オトメイト」新作ゲーム「ラディアンテイル ~ファンファーレ!~」のオープニングムービー公開!ikasumiccoさんの歌声に酔いしれよう! | GamePress AI – ゲームプレス

 

はっきり言おう。君は「ツンデレ」ではない。

普通に性格の悪い男だ。

 

もう、恋愛どうこう以前の問題として、人間性に難がありすぎる。

多少言い方がキツいだけなら気にならないんだけれど、その「キツい言動」の中に愛が一切ないので、ただただキツい。

 

恋愛描写以前に、終盤まで、いちいちヴィリオを「バカトカゲ」と呼び続けるのが、もう本当にダメだった。

ヴィリオのバカ具合が、行動のノイズになるとか、他のメンバーも明らかに困っているレベルなら、まあわかるんだけれど、別にそうでもないし。「ヴィリオ」と呼んだ方が短いのに、わざわざ音を長くしてまで蔑称を使い続ける、変なこだわり方もウヘァ…って感じ。

大事な仲間(しかも年下(鳥肌))に「バカ」を連呼する男のことなんか、どうやったって好きになんかなれねぇよ。

 

こんなに協調性の欠片もないのに、「調和の都市」の長になるの?マジで?

(まあ、原因は明らかに、幼少期の環境でしょう。「厳しかったけれど良い父親だった」みたいに言ってますけれど、普通に毒親です。あなたが社会から隔離したせいで、ロクな人間関係築けない子になりましたよ、息子)

 

恋愛描写においては、「君が好きだ」を最後までちゃんと言えないのが最悪手。

言いづらいのはわかるよ、勇気がいるのもわかる。

でもみんなそれを乗り越えて、勇気振り絞って伝えてんだよ!それをしないのは、ただの弱虫じゃねぇか!逃げるな!!!

五万歩譲って、言わないならキスなんかすな!!!

 

螢彩院くんの面影を追って始めてしまったけれど、猛烈に螢彩院くんに申し訳ない。

そんなレベルのモラハラ予備軍男。

シンプルに、不快でした。

 

 

情報屋とは

言うほど、「情報屋」してたか…?

ぶっちゃけ、途中からほぼその影消えてた気がする。

そもそも、それを名乗るくらいなら、「人間が知っているはずない」レベルの、精霊や幻獣やドラゴンに関する情報も知っとけよ。

みんなよりちょーっと物知りなだけで「情報屋」…?

 

 

終盤手前、何かよくわからん(流れ忘れた)魔法?で王都にぶっ飛ばされたから、

「はいはい、離れたらめっちゃ焦るみたいなやつね。そういうの待ってたのよ~」

と思ったのに、(確かに焦りはしてたけれど)秒で戻ってきて笑った。

本当に、ただ焦りを見せるためだけに別離させるなんて、そんなことある?

 

そんでバルト、しょっぼ。敵役として2点。

 

 

 

で、あとは、

「久々に“陽”のCV. 内田雄馬浴びてぇな~!」

と思って、ヴィリオ√突入しました。

オトメイト人気作FD『ラディアンテイル ~ファンファーレ!~』オープニングムービー公開! | numan

「真相√らしいけれど、ザフォラしか見てないのに、ちんぷんかんぷんかもなぁ。まいっか。浴びれれば」

なーんて思ってたんだけれど、実際あんまり気にならなかった。

(共通√からぜーんぶおさらいさせられるの、あんまり好きじゃないんだけれど、まあこれは、個人の好みの問題か)

 

 

ヴィリオが“主人公”すぎる

1人だけ、物語の盛られ方が目に見えて凄まじい。

メインヒーローだから他より多少要素盛る、ってのはわかるんだよ。

だからって、盛りすぎだろ。

 

自分、こういった√分岐のあるノベルゲームって、「この世界に脇役なんて存在しない。それぞれがそれぞれの人生の主人公である。みんな、“自分の物語”を全力で生きている」ってことを示してくれる、結構良いコンテンツだと思っているんだけれど、

これはあまりにもヴィリオが“主人公”すぎて、他が不憫だった。

各√でせっせと頑張って、ティファリアと一緒に解決したはずのトラブルたちも、別の方法でさらーっと片付いちゃうし。

何か…それでいいんか…?

 

 

ガタガタの恋愛描写

いつ好きになった???

いつどこで、ティファリアの何にときめいてた?

あーた、自分の使命云々のことにずーっと眉毛八の字にしてるばっかりで、そんな色恋の気配なんて1ミクロンもなかったし、トゥンクな瞬間も全然なかったじゃん…!

そんなんでいきなり、「アンタがいないと生きていけない」みたいに言われても。

「心からの相思相愛じゃないと達成できない、とてつもなく難しい技」を一発でかまされても。

 

初カリダでのジュースのくだりみたいな、ああいう日常的な交流をもっと入れてほしかったよ。

事故壁ドンとか、不可抗力の腕グイッからのダッシュとか、突撃隣の生着替えとか、そんなド定番でもいいから、

お互いを“異性(恋愛対象)”として意識するような場面が無さすぎて、他のメンバーとの親愛度の差が、どこに発生したのか全くわからない。

ティファリア→ヴィリオの気持ちも、そんな同情の上位互換みたいな気持ちで、この先何百年も番として寄り添うわ!とか言われても。

 

いちばんわからなかったのは、力を分け与えたティファリアをパシオに置いて、永遠に帰ってこないヴィリオ。

何でだよ!!!傍にいてやれよ!!!

突然アンタに身体の構造から書き換えられて、右も左もわからないまま、ワケわからんほぼ異世界みたいな場所に連れて来られて、異文化の情報ぶわーっ詰め込まれて、世界の命運握らされたんだぞ。

傍にいてやれよ、番だろうがよ!!!!!!!

それこそ、一緒にいれば、お互いの愛情を深め合えるイベントだって発生したでしょうに。仕方なく番にしたけど…な展開に持ち込めたやんけ。

何や?とりあえずヴィリオをズタボロに苦しめたかったのか???

 

 

 

ここからは、全体的なところの話。(ほぼヴィリオ√視点かも。)

結論から言ってしまうと、「雑」の一言って話。

 

 

ヴィリオの扱い

この世で唯一の、マスタードラゴンなんだよね?

代々受け継がれるものでもなく、ある時ぽっと生まれてくるものなんだよね?

つまり、ヴィリオの身に何かあったとしても、替えが効かないわけだ。

 

なのに、そんなバカスカ魔物喰わす?

え、しんじゃうよ?いいの???

まあヴィリオ自身は、「俺がやらねば!」と使命に燃えていて、半ば暴走気味になっていたんでしょう。

止めようよ、王様。全力で。

「頼んだぞ」じゃねぇんだよ。努力しろよ、アンタも。王様でしょ?ドラゴンなら犠牲にしてもええんか???

「ワシはそんな力強くないし…」じゃねぇんだよ、逃げるな。

 

彼に何かあったら、それはそれで困るという話がなぜ一瞬も出てこない。

 

 

パパとママ

びっくりするほどあっさり解決して目玉落ちるかと思った。

「実は君の両親は生きてるよ!ということで、起こしまーす!」

「やあ、娘よ!10年ぶりぃ!」

待てや。

 

「10年離れていたとはいえ、娘のことは、表情見ればわかるさ☆」

もだいぶウワァ…と思ったけれど、まあ……ファンタジーということで。

スピレアには、ちゃんと10年分の養育費+α払ったよね?

 

「サイコ研究員たちの中でも、パパとママだけはまともだった」

みたいなこと言われていたけれど、

え、でもパシオに無許可で乗り込もうとしたんだよね?研究目的で。

十分サイコの仲間では?ドラゴンからしたら同じでしょう。

「命からがら逃げてきた」と言われても、まあ自業自得としか。

ヴィリオのことも、ほぼ初対面で思いっきり“研究対象”として見かけてるしね、パパ。こっわ。

 

 

大精霊たちの試練

しょーもな。

 

 

日本語がおかしい

「(ラクリマネックレスを)渡してくれないでしょうか

とてもプロの書いた敬語とは思えない。

そもそも目上の人に対して、「渡して」を使うのが間違っている。

「お貸しいただけませんか」「授けてくださいませんか」

辺りが適切だと思うのだけれど。

校閲とかしていないのか、校閲担当が敬語使ったことないのか、どっち?

 

散々「ドラゴン」で通してきたのに、いきなり「の花嫁」ってのも気になる。

一応、「ドラゴン」と「竜」って、厳密には別物だと思うのだけれど。(別物だけれど、近いものではあるから、英訳には「dragon」があてられているのだと思う)

ごっちゃにするならするで、最初から、各所でそうしておいてほしいんだけれど、ここだけぽっかり「竜」を出してくるから変。

 

キャラ名欄は「族長」って書いてあるのに、

「ワシは、ここのドラゴンたちの代表みたいなモンだ」

何その変な言い方。何で、「族長です」じゃダメなの?どうせみんな「族長」って呼んでるんでしょ?

 

 

 

とまあ、散々こき下ろしましたけれど、

それでも、良かった部分が1つもなかったわけではなく。

この3人の存在には、かなり救われました。

 

 

ジーニア

オトメイト新作『ラディアンテイル』プロモーションムービー公開!|アイディアファクトリー株式会社のプレスリリース

「でも俺が犠牲にならないと、世界滅んじゃうし…」

なヴィリオに対しての、お言葉。

「いいじゃん、滅んじゃえば!」

「誰かが犠牲にならなきゃ成り立たない世界なんて、エレガントじゃないし!」

大拍手でした。それよ。そうなのよ。

程良くテキトーで、いざという時にはちゃんと“大人”してくれる、みんなのママ(男)

「自分が心から望むもののためでないなら、それは“努力”とは言わない」

まさかこんなド級の名言飛び出すとは。

 

「アレスト」を「アーちゃん」と略すの、マジで荒業すぎて好き。

 

その後突然の、「世界でいちばん大切な女の子」は、都合よすぎて笑ったけれど。

 

 

コリヴス

小市眞琴 on Twitter: "『ラディアンテイル ~ファンファーレ!~』にて、引き続き コリヴス のCVを担当させて頂きます🎪 見た目は子供ですが、実年齢は17歳で、なんと主人公より年上 ...

個人的MVP

こう見えて、作中の誰よりも前向いてしっかり地に足付けて歩いているのは、この子なのでは?

彼も、特大の使命を背負って生まれたけれど、

「やっぱり僕には…」とは言うものの、それでも「やりたくない」「帰りたい」とは言わないし、

多少怖がっても、「僕が行くべき」と言って危険な場所に乗り込んで行ける。

実年齢17歳とはいえ、10年も帝王学から遠のいていたのに、「民のために」をまっすぐ信条として掲げられるだなんて、かっこよすぎる。

 

ってか、何で攻略対象じゃないの?!

「体は7歳、実は17歳」とかおいしすぎるだろ…!

小さいままでも、時々「おや?」と思うような、男前なところ見せて、「でも僕、こんなちっこいままじゃ…相手にされないだろうな…」を募らせて、

かーらーの、でっかくなりました~~~!

これだろ。

え?“普通の女の子”のティファリアが、プレミア級王子のコリヴスとくっつくのは無理あるって?

いやだから、ここで“ファンタジー”するんだろうがよ!!!

FDでも攻略対象に追加されてない?!正気?!?!

 

 

アーテイル王

ここまでの「四大精霊による、それはそれは過酷で厳しい試練(笑)」があまりにも(笑)だったがために、あまり期待していなかったんだけれど、

びっくりするぐらい賢王…!失礼致しました。

好きなんですよ、こういう、ノブレス・オブリージュ」をちゃんとできる人。

見た目かなり若かったし、話し方もフランクだったから、おや…?と思ったけれど、めちゃくちゃしっかりした“王様”だった。かっこよすぎた。

そりゃ、この人の先祖返りなら、コリヴスもあんなしっかりした子なはずだ。

是非とも、ヴィゴニア王をタコ殴りにしてほしい。(言い方)

 

 

 

Radiant Tale Image by Usuba Kagerou #3659401 - Zerochan Anime Image Board

そんなこんなで、「ラディアンテイル」感想でした。

 

一応、作品の方向性は明示されている通りで、最後までブレることもないので、そこは良い点だと思いますが、道筋が大まかすぎて細部の描写が圧倒的に足りない

上述以外にも、ツッコミたいこと、「そこはこうしろよ!」って思うところ、たくさんあるのですが、本当にありすぎるし、かと言って長々書いてもしょうがないので、止めておきます。これでも2,000字ほど削りました。

 

こんなに内容にはモヤモヤするのに、絵がめちゃくちゃ綺麗で好みなのが悲しい。

 

 

さ、早く次のCV. 榎木淳弥乙女ゲーム出ねぇかな~。

ブルーロック追加声優予想

f:id:Eve1995:20230901140914j:image

 

体力なし、運動センスなし、体力なし、スポーツ経験ほぼゼロ、体力テスト万年C判定

そんな人生を送って、早30年弱。

なんとここへきて、高校生のサッカー漫画にドはまりしてしまうという状況に、困惑しています。

アニメも全部観たし、単行本も最新刊まで買ったし、本誌も追っかけてる。

どころか、実際のサッカーの試合を観てみたいとすら思っている。

どうした、自分。

いや、それくらい面白いってことです。すごい。

 

アニメは2期が決まっていて(おそらく今年の秋冬…?)、これから新キャラクターがどんどこ出てくるので、

今回は、その担当声優さんが誰になるかを、もう好き勝手自由に考えてしまおうという回です。

 

独断と偏見のバーゲンセール、且つ、まだまだ界隈に疎い自分が知っている範囲内の方での予想になるので、その辺は悪しからず。

 

 

※基本的に敬称略で、失礼致します。

※核心的な言及はなるべく避けますが、アニメの先の展開にがっつり触れますので、アニメ勢はお気を付けて。

 

 

 

とりあえず、2期(個人的な予想では、U20ゲームセットまでかな~と)での登場が確実なキャラクターから。

 

 

氷織羊

f:id:Eve1995:20230901135521j:image

小野賢章

「ブルーロック美少女三銃士」(※千切、氷織、ばろばろきゅん)の1人だけれども、敢えて、平均的な男子声がいいな。割りと中身は男の子だし、身長あるので、この顔でもキャワイ~イ声にする必要はないと思う。

ちょっと陰ある感じも含めて、声合いそうだなと。

賢章さんの京都弁、絶対良い。怪我に効きそう。

 

 

七星虹郎 ☆

The Blue Lock fandom fighting over who the REAL best girl is : r/BlueLock

榎木淳弥

梶原岳人

作品中唯一のピュア枠(他が癖強すぎる)として、このお2人のキラキラ感ぴったりでしょ!

訛りを加味すると、個人的には榎木くん優勢。「光が死んだ夏」のCMで、榎木くんの田舎ボーイめっちゃいいなと思った。岳人くんは、どっちかってとシティボーイ感あるなぁと思ってる。めっちゃ主観。

 

 

オリヴァ愛空

f:id:Eve1995:20230901135609j:image

細谷佳正

これだ…!!!と思った。

低すぎず高すぎず。芯がすごくしっかりしているお声だと思うので、キャプテンである愛空にぴったりな気がする。ネオエゴでも、イタリア組の良いお兄ちゃんしてるし。

細谷さんの声で「泥棒ちゃん」って言われたいじゃないすか。

女にだらしないところも、声合いそう。(※褒めてる)

 

 

閃堂秋人

ブルーロック 全巻 新品未開封 特典付き 【高品質】 swim.main.jp

林勇

初登場からしばらくは、いけ好かない感じだったけれど、本来のまっすぐな性根に声が合いそう。呪術の猪野さんがとっても良かったので、そのイメージが強いのかもしれない。

年齢的にも、ブルロ組+αの中では最年長の19歳組なので、あんまり少年寄りじゃない方がいいし。

試合中のあの名言(名言)楽しみにしてるよ、万堂。

 

 

 

閑話休題

 

1期ラストで発表された新キャストが、どれもこれも大当たりで万々歳なのですが。

個人的に、烏旅人/CV. 古川慎に特大「あ~~~~~~~~~」した。

Blue Lock Manga Online

いや、合いすぎる。もう合うとかいう次元じゃない。あの一言聞いてから、漫画のどこ読んでも、どのセリフも、全部古川さんの声で聞こえる。

烏はとにかくU20戦が最高なので、途中のあれとか、ラストのあれとか、脳内自動再生じゃなくて、実際に聞ける日が待ち遠しいです。

 

あとちょっと気になるのは、雪宮剣優/CV. 江口拓也かな。

お声は、あの、一見優男に見えて、話してる内に「……ん?」と感じさせてくるきな臭さ(※褒めてる)にすっごく合ってる(※褒めてる)と思うのだけれど。

Monomania - We provide purchasing services from various website

雪宮の見せ場って、正直、U20戦より後じゃないですか。でも、2期でそこまで行くとは考えにくいし、やっぱりU20で終わると思うので、その中での見せ場量を考えると勿体ないなぁと。トライアウトではブイブイ言わしてる(言い方)んだけどね。

まあ逆に言えば、「3期やる気満々」の表れなのかもしれませんが…な、何年後になるかな…。

 

 

 

さて、ここからは、登場が3期以降になりそうなキャラクター。もしかしたら2期でちょこっとしゃべるかも…?な方々も含めて)

…なので、ぶっちゃけ、声ついて動いてくれるかどうかもわからないけれど、そこまでアニメやってくれると祈って。

 

 

ノエル・ノア

f:id:Eve1995:20230901135852j:image

安元洋貴

正直、もうこれしか。冷静沈着で寡黙だけど静かに燃えるタイプの指導者でしょ。これじゃん。竹内良太にも近いものを感じる。

安元さんのお声でドイツ語しゃべられたら、片言だろうがどうだろうが、全然問題ないと思う。お声がもはやドイツ人だし。(暴論)

もう少~し高くして、杉田智和ってのもアリだけど、個人的にタトゥ坊主ハゲカス陀来が杉田ボイスで脳内再生されてしまっているので、その枠に取っておきたい。(※個人の意見です)

 

 

黒名蘭世

f:id:Eve1995:20230901135940j:image

熊谷健太郎

どうだ、誰もこうは予想していまい。

いや、待って。ただ推しねじ込んだだけじゃないから。ちゃんと合うから。絶対合うから。

お兄さん系キャラ多い印象だけれど、熊谷さんの時々担当している“ちょっと根暗系”のお声が、黒名にも合うと思うんだ。ルックスは可愛いけれど、かと言ってあまりにも少年チックな声はちょっとちがう気がするし。

あの声に「逆襲、逆襲、逆逆襲」を言わせたい。

 

 

ミヒャエル・カイザー

※注:現在いちばん推してる、人生初の2次元推し故、思いが気持ち悪いかもしれない。ごめんなさい。

f:id:Eve1995:20230901140136j:image

柿原徹也

まあ〜〜〜ねぇ?!みんな言ってるし、わかる。

実は言うほど、ドイツ語多くはないんだけれど、でも初登場のいちばんインパクトでかいところで、日本人の慣れないドイツ語はちょっと…ねぇ。日本語にも英語にもない発音あるし、ドイツ語。

まあドイツ語を差し引いても、柿原ボイスの「クソお邪魔します」は聴こえる。

ただ個人的に、彼のしゃべりの癖がちょっと苦手…ゴメン。癖弱くしてる時ならまだ…って感じだけれど、だとしても、まだ…って感じ。それが合うキャラクターならいいんだけれど、カイザーはどうだろ…。

 

木村良平

SNSで予想をお見かけして、「ウワ~~~~~アリだ!」と思った。

イングランド戦終わりまでの、あのイヤ~な湿っぽさをすっごい上手く引き出してくれそう。「あー~ぐずぐずしてると」の「あー~」がめっちゃ想像できる。

ヤンキーもやってるけど、個人的には程良い上品さを感じられるお声だと思っているので、ロッカーでのメンタル面での話とか、ああいう、プロ意識という点では、ブルーロックスの遥か先を行く(はず)カイザーの一面にぴったりだと思う。

全然関係ないけれど、良平さんの鼻濁音めっちゃ好き。良平さんの「鍵」が一生好き。

 

如何せん、人生で初めての2次元推しで、且つ初めての「声がついていない推し」なので、早く声が聞きたい気持ちと、想像してたんと違ってがっかりしてしまったらどうしようという気持ちの間で反復横跳びする毎日。

聞きたいけどぉ~~~“カイザーの声”じゃなかったらやだぁ~~~。

まあ、今は3期やる気満々でも、2期がどのくらい盛り上がるかで変わるかもしれないし、声がつくかどうかも確定ではないんですけどね!(それはそれで)

ということで、早く身長・年齢・誕生日教えてください。

あと国籍もお願いします。ドイツ人ですか?何となく、ちがうんじゃねとか思ってるんですけれど、いかがですか?

どうしよう、第二言語がドイツ語なだけで、母語は全然ちがうとかだったら。即効でその言語勉強する。って、割と本気で思ってる自分が怖い。本当に怖い。

 

 

アレクシス・ネス

f:id:Eve1995:20230901140209j:image

小林裕介

「〜ねぇです」が完全にこの声で聴こえる。自分の中では、ほぼ一択即決。

英語出来る方(しゃべってるの聞いたことはないのだけれど)だから、そうじゃない方よりかは、ある程度はドイツ語いけそう。ただ、実際カイザーよりドイツ語多い(しかも電子機器の説明文)ので、そこが大変だと思うけれど…。

 

 

ラヴィーニョ

f:id:Eve1995:20230901140257j:image

木村昴

だったのに~~~~~~!まさかの「エピ凪」に先取りされてしまった…!

というわけで、わかりまへん。皆さん、どなただと思いますか…!

 

 

クリス・プリンス

f:id:Eve1995:20230901140440j:image

日野聡

圧倒的陽要員として、推薦します。

闘争心むき出しなところはもちろん、指導者としての良さも含めて、めちゃくちゃ想像できる。

宮野真守もアリかなぁとは思うんだけれど、ちょっと声が若すぎるような気がしなくもない。良くも悪くも、ずっとお声がピッチピチな方なので、ノアとのバランス次第かなぁ。

 

 

マルク・スナッフィー

f:id:Eve1995:20230901140536j:image

森久保祥太郎

鳥海浩輔

全く別方向のお2人なんだけれど、どっちだとしても「わかる」。

絵に描いたような“飄々とした雰囲気”のくせして、こうと決めたものには頑なで、且つ馬狼にも真っ向から説教する肝の太さもある人なので、声つくのが楽しみなキャラクターの1人。

 

 

ドン・ロレンツォ

f:id:Eve1995:20230901140754j:image

わからん

これが~~~~~~~ごめん、全っ然思いつかない!

ぱっと思い浮かぶのは、内山昂輝なんだけれど、もう凛ちゃんやってるからまずない。

うーーーーーーーーん、どなたになるんだろ…?

 

 

シャルル・シュヴァリエ

【ブルーロック】244話 フランスの心臓・シャルル・シュヴァリエが天才パサーすぎるwwww(ネタバレ感想・考察) : 色々まとめ速報

梶裕貴

顔見た瞬間に思った。これは梶裕貴

なぜなら、CV.梶裕貴の顔をしているから。Q.E.D

 

 

 

ちょこちょこ付いていたは、若手もアリだな枠です。

主人公の(確か、初主演?)筆頭に、相棒枠の蜂楽、初期の大きなターニングポイントになった成早が、比較的若いメンツで揃えられている(偶然かもしれないけれど)し、

物語的にも、「プロを目指す」を前提とした、「そこを目指す若者同士で闘う」ものという印象があるので、

要所要所に若手投入することで、他作品ではできないものが観られるんじゃないかなと。

対成早戦みたいな、若手vs若手の本気の殴り合い良くないです?あれは本当に良かった。そして成早は幸せでいてくれ。

それこそカイザーなんて、ドイツ語問題が常に付き纏って、声優予想しづらい部分ありますけれど、ドイツ語ネイティブの若手とか出てきたらどうします?アタシ、Auf die Kneeしちゃう。

 

 

とは言え、まずは映画ですね。

人生初のムビチケが、まさかブルーロックになるとは思いませんでした。

エピ凪は全く触れていなくて(すまん、白宝コンビよりカイザーで頭がいっぱいだったんや…)、そんな中での映画発表だったので、

こうなったら、逆に予習ゼロで行ったろうと思っています。

ので、内容ほぼ知りません!楽しみだな~~~~!

アニメ「呪術廻戦」感想(2期17話から)

怒涛の渋谷事変、続きです。

 

 

※放送済みの内容にがっつり抵触します。未視聴の方はお気を付けて。

※大前提として、すべてが最高の回でした。

が、自分の文章力の都合もあり、前回以上に、特に印象的で、あれこれ論じたい回に絞って書いています。触れていないからと言って、「つまらなかった」というわけでは決してありませんので、誤解のないよう。

 

 

 

「霹靂 弐」

みんな大好き摩虚羅、遂に登場…!

原作でも描写されていたけれど、やっぱり登場時に式神が勢揃いしているの、別格感があってとても良い。玉犬の遠吠えで、神聖さマシマシ。

 

それにしても強い。強すぎる。

でも、“悪意”的なものは感じられない分、やっぱり式神なんだなと。全身白のビジュアルが、「こんだけ凶暴でもあくまで“式神”ですよ」ってところを、上手く補完してくれていたように思う。どこか“精霊”っぽさすら感じた。(単に花御に似てるからってだけかもしらん)

存在が散々匂わせられていた上、合理性重視キャラに見えた伏黒が、実はちょっと捨て身すぎるというか、あるラインを越えるとすぐ身投げしようとしてしまう、めちゃくちゃ危なっかしい子だったということが、ここではっきりと開示されるわけだけれど。

それにしたって君、いくら東堂がむちゃくちゃだからって、あそこで摩虚羅を選択肢に出すのはおかしいやろ。(まあ東堂が100悪いんだけれど)

 

そして遂に…遂に、この瞬間が来てしまった…という、ラスト。

散々「人を殺したくない」を掲げてきて、改造人間ですら未だに躊躇する虎杖にとって、骨すら残らない大量虐殺というのは、あまりにも重い。おそらく世間から、「こいつが犯人だ」と咎められることはないのだろう(※原作時点でも、そういう描写がないので、そうなってはいないのだと解釈しています)し、事情を知る人のほとんどが「君のせいじゃない」と言ってくれそうだけれど、それはそれで辛い。

地面を引っ搔いている時、微かに聞こえる気がするんだよな…爪の削れる音が…。

 

このシーンでの「SPECIALZ」投入、賛否両論ありますが、個人的にはウーン派。(スマン、曲は当然大好きなんだけれども)

特に海外勢からウーンが多いようで、「せっかくの名演技なのに/雰囲気に浸りたいのに、ノリノリの曲調が厄介」とのこと。わかる。

「いや歌詞が重要なんだろ」という意見はご尤もだし、だからこそ、この状況と歌詞とを照らし合わせて楽しめるのだろうけれど、逆に言うと、ここで歌詞を意識する余裕のない日本語圏外勢や、自分みたいな雰囲気でポップスを聴く輩には、蛇足的に感じてしまうのでしょうね。

特にこの曲は音が多いので、せめて、セリフには被らないでほしかったなぁと思ったり。

地上波でしかやってないのならまだしも、配信で全世界から観られる作品になってしまっているので、こういうタイプでの意見の分裂も起こってしまうのだろうと思う。

(ただ、だからって「海外向け」とか「海外にも合わせて」とかで作品をつくる必要は、一切ないと思う。そもそも原作もその掲載誌も、日本のものなんだから。

わざわざ海外に媚びて、こういう意見を“反映”する必要はないけれど、「あぁそういう見方もあるのね」と、1つの表現の引き出しとして、いつかのために取っておくことが、海外展開の1つの利益だと個人的には思う)

 

 

「理非」

冒頭からいきなりの虎杖イジメで、おばあちゃん(※筆者)は顔がひん曲がるほど苦しかったです…。

宿儺「お前がいるから人が死ぬんだ」

ちげぇよ、オメェだろうがよ!!!!!!!!!

 

f:id:Eve1995:20231125165619j:image

虎杖の、呪術師としての大きな成長過程の支えになってくれた七海

芥見先生曰く、当初は順平編で退場予定だったとのことだけれど、むしろ、あれを一緒に乗り越えて、最初に「君も呪術師だ」と認めてくれた人だからこそ、ここでの退場に重みが増したのだと思う。

 

f:id:Eve1995:20231125165627j:image

この後から数話にかけて、メインイベントたる真人戦が始まるわけですが…。

「お前は!何なんだ!真人!」

「でかい声出さなくても聞こえてるよ!虎杖悠仁!」

これが。すごかった。何と言うか…すごかった。

何か、上手く言えないけれど、虎杖のは「蓄積」をすごく感じた一言だったし、真人のには「開放」を感じた。ウーン、上手く言えない。

ただ、この時点でもまだ真人に「お前は何でそんな簡単に人を殺すんだ」みたいな疑問が浮かぶままの虎杖には、(後々のことも踏まえて見ていると余計に)そうじゃない感と言うか、キツい言い方だけれど、「まだそんなこと言ってんのか」と思ってしまうところがあった。

 

 

「理非 参」

凄まじい回だった。

「凄まじい」という表現が、正にそれ、という感じ。常に心臓が痛くて胃が痛くて。特に、お芝居の殴り合いみたいな回だった。

個人的に、脹相戦、宿儺VS漏瑚と並ぶ優勝回でした。

 

f:id:Eve1995:20231210155121j:image

虎杖…嗚呼……俺たちの可愛い可愛い虎杖、どうしてここまで……。

一応展開は知っていたし、きっと「自分だけ死ね!」よりもっと来るだろうなと覚悟して構えていたはずなのに、実際に見せられるともう…ダメだった。

顎が震えて唇が震えて、喉がぎゅうっと締まっちゃって、上手くしゃべれていないのに、口は勝手に動いて止まらない、そんなかなりリアルな感覚を見せられた。

www.oricon.co.jp

榎木くんのことだから、もしかしたらここも…と思ってたら、やっぱり、うずくまって録ってたんですね)

どうしてこの子は、一瞬足りとも人のせいにしないんだろう。「宿儺がたくさん人を殺した」のはそうだけれど、確かに宿儺は君の身体を使ったけれど、宿儺を憎むことはあっても、どうしてその所業の半分を自ら背負ってしまうんだろう。誰よりも本人が永遠に自分を赦せないでいるのが、あまりにも辛い。

 

f:id:Eve1995:20231210155212j:image

だから待ってたよ、東堂〜〜〜!!!!

来るとわかっていても、あのBGMを背負って現れた巨体に、思わず声が出てしまった。

今回で、東堂って本当に、キャラクターの中でも唯一無二の“光”だなぁとひしひしと感じた。

メンタル完成形の七海でも、最強の五条ですら、基本的にみんな、「呪術師であること」で「こういう感情は邪魔になる」「こういう考え方は捨てろ」、極めつけに「呪術師は幸せにはなれない」という、マイナスの方向で精神が落ち着いている。イカれてる」という表現がよく出てくるけれど、あまりポジティブな意味で言っているとは感じられない。

東堂だけだと思う、「呪術師であること」に、ここまで前向きに誇りをもてているのは。

個人的には、夏油が至れなかった理想の完成形が、東堂なのかもしれない、と感じたりもする。

野薔薇にもその片鱗はあるかも。まだ途上だけれど、少なくとも向こうとしている精神の方向は、東堂に近いと感じる)

 

っていうか、相変わらずつっよ〜〜〜!!!

いつ見ても強いし、バトルシーンとして面白い、不義遊戯(この当て字で「ブギウギ」と読ませるワードセンス、最高に好き)

術式としてかなり有用なのは大前提として、それでも、ただ使えばいいってワケでもない。対象が無機物だったり生物だったり、あれこれ変わる辺り、「これとあれを入れ替えて…」ってのも、逐一考えて打ってるわけだし、入れ替わった直後のことまで考えなくちゃいけない。相当の頭の回転が必要だと思う。

とは言え、これってどう見ても“サポート特化術式”だし、真に使いこなすには肉体も必要不可欠。ウーン、さすが全高専内トップランカー。1ミリの隙もない。

 

f:id:Eve1995:20231210155226j:image

さて、君だよ。

あんなに汚くぎゃあぎゃあ喚き散らして、声が引っくり返ってもお構いなしで、喉潰れるんじゃないかってくらいのCV. 島崎信長は、初めて聞いたもので…びっくり。

楽しかっただろうなぁ、ここのお芝居。お芝居と呼ぶのも躊躇うくらいの、全力のお芝居だった。信長さんのお芝居への姿勢に、敬意すら感じました。

「ちょっと叫びすぎじゃない?」「何言ってるかわかんない」というご意見もあるみたいだけれど、個人的には、“敢えて”そういう指示がされているのでは?と感じた。虎杖の絶望然り、ハイになりすぎて感情が止まらない、「聞かせるため」ではなく「しゃべりたい」からしゃべっている、という方向性なのではないかな、と。あくまで憶測に過ぎませんが。

 

フルボッコタイムの真人の言は、虎杖への最大火力の煽りではあるものの、言っていることは割と筋が通っているし、納得もできる。

彼の言う通り、渋谷事変での呪術師たちの敗因は、「全方位甘すぎたこと」でしょう。

認識の甘さと、情報共有の甘さ。

その上で極めつけに、「五条悟の身に何かあったら」がほとんど想定されていなかったことが、ダメだったと思う。いくら単騎こそが五条の本領発揮とはいえ、すぐに飛び出せる控え選手数名くらいは配備しておいてもよかったはずだ。

呪霊チームの、「呪霊なのに普通にしゃべれる」「呪霊なのに徒党を組んでいる」という、かなり上位の“ヤバさ”は察知していたはずなのに、追究もせず野放しにしてりゃ、こんなことにもなりまさァな。下調べをしっかりしておいて、その危険度がわかっていたら、前もって乙骨を呼び戻しておくこともできたかもしれない。

 

これは勝手な感想だけれど、おそらく両陣営の差になったのは、「明確な目標があるか否か」だったのではないかと思う。

呪術師たちの「呪霊を祓う」という行為は、あくまで“日常の一部”であって、“目標”ではない。真人たちを祓えば、世界中から呪霊が消え去り、平和でハッピーな世の中になる、というわけでもない。(無情…)

対する呪霊チームには、「新しい“人間”になる」という確固たる目標があり、しかもそれを全員が合意の上共有している。ここで呪術師たちをぶちのめし、あとに残った何の抵抗力もない非術師を消し去れば、彼らにとっての、平和でハッピーな世の中が出来上がるのだ。

ここが、渋谷事変での敗因の、更にその根本なのではないだろうか、と思った。

やっぱり、こういう時のマイノリティ側の情熱を、マジョリティ側が超えることは難しいのかも。

 

 

「変身」「変身 弐」

領域展開については、何も言うまい。

この展開のこのタイミングで、こんな笑うとは思わんやろ、普通。ありがとう。

 

「俺はお前だ」のところ、びっくりするくらい淡々としていてぎょっとした。あの、明るくて優しくて、いつも笑ってる虎杖のこんな声を聞くことになるとは…。

踏んできた段階としてはあまりにも過酷だけれど、でもこれこそ、虎杖悠仁の、呪術師としての覚醒なんでしょうね。

「お前を否定したかった」「でももう今は、ただお前を殺すだけだ」

呪霊を祓うことに、相手がどういうヤツか、なんて関係ない。ただ祓う。なぜ。呪霊だから。以上。

タイトルの「変身」は、当然真人の遍殺即霊体への進化を表しているのでしょうが、この虎杖の覚醒にもかかっているような気がしました。

でも、呪術師としてはまあ正解なんだろうけれど、手放しで「覚醒おめでとー!」と言えるかと言われると、ウーン…。もう、「おっぱっぴーで地球温暖化も解消!イイネ!」とか言う虎杖には、戻れないのかなと思うと…悲しい…。いや、そこは別か?ウーン、世界がどうにか収まらないことにはわからんな…悲しい…。

 

f:id:Eve1995:20231229133540j:image

お兄ちゃん爆誕、おめでとうございます。ありがとうございます。

当事者(虎杖)からしたら、数時間前に本気で殺し合っていた相手が、突然、何の説明もなしに兄貴(※生物としての種族がちがう)を名乗り始めた上、めちゃくちゃ全力で護りにくるとかいう、「幻覚」以外に説明がつかないくらい、意味わからん状況なわけだけれど。

でも割と真剣に、ここからの虎杖には、お兄ちゃんレベルですべて(文字通りすべて)を肯定してくれる存在がいないと、精神的にかなり危険なので、本当にお兄ちゃんがいてくれてよかった。しかも適度にボケてくれる(※本人は大真面目)から、多少気も緩むだろうしね。いやぁ、本当に光だな、脹相。

そしてもれなく、強い。相変わらず、赤血操術が万能。まさかそこに乗って、踏み台にして飛ぶとは。突然、親の仇(事実)みたいな勢いでフルネーム叫ばれて、完全上位互換の技見せつけられた加茂先輩カワイソ…。

 

 

「渋谷事変 閉門」

f:id:Eve1995:20231229133548j:image

おかえり、乙骨先輩…!

0から1年弱かな?たったそれだけの間に何があったんだと、深刻に心配になるレベルのやつれようで、比較する度に驚きますけれども。

まあでも、乙骨といい家入さんといい、力が強ければ強いほど、有用であればあるほど、使い倒されて、いろーんな呪霊=人間の負の感情と対峙させられるわけだから、やつれもするわな…。

バトルもどんどん参加していくし、ここからの活躍っぷりが本当に楽しみ…!

(この後のことも思いながらここ観ると、「“あの”乙骨が一生懸命演技頑張ってるんやな…」という、和んだ気持ちになる。とは言え、やることは一旦きっちりやるんですけれども)

 

ところで、個人的にずっと疑問なんですけれど、上層部って何なんですか…?

高専の教師でもない、御三家の者でもない。じゃあ、誰…?

呪霊は認知しているし、おそらく視認もできるのだろうけれど、術式はあるの?ないの?あるのなら、その上で戦場へ行かずに許されるほどの立場って何?ってなるし、ないのなら、ないのに“上層部”になれちゃう立場って何?ってなるし。任務の振り分け以外、何をしているのかも謎。

それに、五条は悪口ばーっか言うけれど、言うほど邪悪な存在だとは思えないんだよな…。

「虎杖悠仁は処刑すべき」って、別に私情ってわけじゃないしね。言うたら妥当な判断ではある。「そんなの虎杖がかわいそう!」って言うなら、じゃあ虎杖を殺さずに宿儺をどうにかする方法を出せっちゅー話なわけで。それができりゃ苦労はせんのよ。

大勢のために、少数を犠牲にする道を提示するしかない上の人間を、「酷い」と批判するだけの何もしない・できない大勢側の人たち、という現実の構図を表しているのだとしたら、風刺ゴリゴリすぎてびっくりする。でも、そういうの好き。

 

 

 

f:id:Eve1995:20231229133556j:image

そんな感じで、渋谷事変、思う存分楽しませていただきました。

とてもじゃないけれど、「はぁー!面白かったぁー!」とはならない、いい意味で後味の悪い閉幕でしたが、他作品ではなかなか味わえない感覚で、面白かったです。

この虎杖のラストカット、もちろん表の意味合いとしては、呪霊を呼ぶためのものなのでしょうが、暗喩としては、一本締めのようにも見えるなと思うのですが、皆さんはどのように解釈されましたか。

 

本当に毎回毎回、凄まじい情熱で魅せてくれた作品でした。

1期ももちろん面白くて素晴らしくて、だからこそ2期も観たんですけれど、1期以上に心を奪われた2期でした。1期をここまで超える2期って、なかなか難しいと思うので、そういう意味でも本当にすごかった。

それだけ、制作陣が作品を愛していて、尚且、我々ファンの情熱もしっかり汲み取ってくれていたのでしょうね。本当にありがとうございます。

 

そして、死滅回遊編。制作決定おめでとうございます!!!

まあよっぽどのことがない限り、やるだろうなとは思っていましたが、いざ公式に発表されるとなると鳥肌でした。

登場すらしていないのにトレンドに入ってしまった、禪院ドブカス直哉さんですけれども。どんな声になるんでしょうね~。個人的には、河西健吾さんに1票。遊佐さんはもちろんアリアリのアリですけれど、でも27歳の声ではないかなぁ…と思っちゃう個人的に)

楽しみにしています。もちろん、労働環境は改善してくれるんですよね!(圧)

 

 

さて、今夜は紅白で「青のすみか」特別映像付きを堪能してから寝ようと思います。

紅白観るのなんか、ウン年ぶりです。

それでは、皆様よいお年を!

2023年観たものあれこれ

2023年もあっと言う間に残り数日でドン引き、な今日この頃。

これまでにも、いくつか感想記事を上げてきましたが、それ以外にもいろいろ観ました。

 

自分的今年1番の収穫は、「ブルーロック」

万年運動音痴のスポーツド素人が、まさか高校生のサッカー漫画に、本誌追うほどはまるだなんて、1年前の自分が聞いたら目玉落とすでしょうね。いやほんと、人生ってわかんないっす。

そして、人生初の2次元推しまで爆誕してしまうという。いやぁ、大人になってからのがっつりヲタ活、あれもこれも買えてしまうので怖いです。楽しいです。

この作品に関しては、まだ語れるほど言がまとまっていなくて、現状とにかく楽しくてたまらないところなので、また追々、語れればなと思っています。

そして推しくんへ。とりあえず、もうとりあえずでいいから、いい加減年齢・身長・誕生日を教えてください。

 

 

そしてここからは、記事にはしていなかったけれど、今年視聴した作品の感想を少しずつ。(※観たものすべてではないです)

アニメもドラマも、ごちゃ混ぜです。

 

少しとは言いつつ、やはりどうしても語りすぎてしまう、生粋のオタク体質なので、1つ1つが長いです。ご容赦あれ。

 

では。

 

※順番はめっちゃテキトーなので、特に意味はないです。

※それぞれ、核心的な言及は避けますが、序盤のネタバレや物語の展開といった部分には、ある程度抵触してしまう可能性があります。お気を付けて。

 

 

 

ウェンズデー

f:id:Eve1995:20231026151348j:image

ほぼこのためにネトフリ入ったと言ってもいい。

面白かった~~!

友情あり、青春あり、推理あり、ファンタジーあり。犯人捜しが主軸だけれど、あまり深く考えずに楽しめる、良質なエンターテイメントの鑑みたいな作品だった。

何回転がるんだよってくらい、真実予想がコロコロ変わるけれど、そこに全く躊躇のないウエンズデーのおかげでノーストレス。

アダムスファミリーはふわっと知ってるだけで、ちゃんと本編を観たことは1度もないんだけれど、それでも十分楽しめた。グロいわけでも、ホラーでもないので、文字通り、誰でも気軽に楽しめる作品だと思う。

終始不憫なハンド、可愛い。うちにも来てほしい。

 

基本的に海外作品は字幕派だけれど、こればっかりは吹き替えで観ました。

ゼイヴィア(吹き替え: 熊谷健太郎

これです。いっそ、これが聴きたくて作品観たかったまである。

いや、最高でした。全人類、1回は日本語吹き替えで観てくれ。

そして、我らが熊谷健太郎氏は、やっぱり吹き替え合うって立証されましたので、ばんばん吹き替えやってください。野望はでっかく、来い、ディズニープリンス。

(でも最近のディズニーは変な方向に舵切っちゃったから、もう「ディズニープリンス」なんて生き物は生まれないかもね…ハハ…)

 

 

BEASTARS

f:id:Eve1995:20231026151406j:image

このためにネトフリ入った、その2。

動物化することによって、リアル人間社会よりは、いくらかマイルドになってはいるけれど、ズートピア」の5倍くらい人間臭い。(「ズートピア」も大好き)

動物だから、人間よりずっと「本能」に縛られていて、意思とは無関係な衝動に苦しめられているけれど、人間はこれを隠す能力が動物より長けているというだけで、本質的には大差ないんだろうなと思った。

 

「食殺」は、人間的にはかなりファンタジーだけれど、それ以外の部分が割と生々しい描写多かったので、人は選ぶだろうなぁ。

自分も、(物語はもちろん面白かったんだけれど)ハルちゃんとルイ先輩が、キャラクターとしてちょっと苦手。

とは言え、3DCGのアニメーションはさすがだったし、何より、レゴシ(CV: 小林親弘さん)が素晴らしかったので大満足。終始レゴシが可愛い。

来年の最終シーズン、めちゃくちゃ楽しみです。

 

 

吸血鬼すぐ死ぬ(2期)

f:id:Eve1995:20231026151418j:image

いつぶりだかに毎週リアタイで追っかけた作品だったので、2期うれしかった〜!

 

とにかく、CV: 古川慎の全力脳筋血管ブチ切れツッコミが毎週聞ける環境に、ありがとうでした。謎語彙の完全再現、さすがです。

あとは、吸血鬼野球拳大好き(CV: 千葉繁がめっちゃ出張ってて良かった。マスター娘ちゃんとのお留守番回、大好き。しかもあんなに顔が良いとは。

 

個人的に2期は、本格的にメビヤツに心を奪われてしまい、自分が無類の単眼好き(人外だと尚良い)だという気付きを得た、素晴らしいシーズンでした。

全方位、単眼キャラもっとください。人外だと尚良いです。

 

 

君のことが大大大大大好きな100人の彼女

f:id:Eve1995:20231105174901j:image

普段、ラブコメ、特にハーレムものには一切興味がないのですが、「ラブコメ界のボーボボと聞いて、大喜びで飛びついた。(小学生時代にボーボボで脳破壊された世代)

いやぁ、ボーボボだった。

1話からがっつり心臓鷲掴みにされてしまい、まんまとハマりました。面白すぎた。

 

自分の苦手であるハーレムもの他作品と比べて、何が良いって、とにかく主人公に全く不快感がなかった

何よりもエエ子やなぁと思ったのが、運命云々の話を、彼女たちにはしないということ。「他の子がしんじゃうから、しょうがない」ではなく、「誰もしなせないためには、全員愛すればいいんだ!」というイカレポジティブ道を大真面目に邁進する恋太郎に、ただただ好感度が上がりっぱなしだった。

 

彼女たちもみーんないい子で、みーんな大好きなんだけれど、

敢えて選ぶなら、くすり先輩がたまらんです。ちっこいのとお姉さんとを同時接種できるの、どう考えてもずるいし好き。あと普通に可愛い。

2期決定おめでとうございます!めっちゃ楽しみ!

 

 

 

さて。

ここからは、ある程度は観たけれどはまらなかった、「?」と思いながら頑張って観たけど「?」で終わってしまった作品。

当然ながら、マイナス意見が多くなりますので、お気を付けください。

 

(「そんなら、わざわざ書かんでもええやろ」と思われてしまうかもしれませんが、「何がダメだったのか」「どこが合わなかったのか」をきちんと追及して言葉にすることで、すっきりしたいんです。

同意は求めませんし、アウトプットが苦手な自分の、言語化の練習みたいなモンなので、「ふーん」くらいの気持ちで流し見してください)

 

 

SPY×FAMILY

f:id:Eve1995:20231105175004j:image

1期前半はそれなりに楽しんで完走したのだけれど、後半の序盤で、「もしかしてこれ、思ってたんと違う…?」と気付き、そこで視聴が止まった。(犬出てくる辺り)

 

ベースの設定は面白い。んだけれど、って感じ。

どう見ても、冷戦下の東西ドイツをモデルにしているのだろうけれど、それにしては状況が軽すぎるのが、個人的には「思ってたんと違う」だった。戦時下だってことはわかっているんだけれど、思ったより安穏としているなぁと。

ただまあ、これに関しては、自分が気にしすぎな部分も大いにある。この国が共産主義とも限らないしね。

 

いちばんは、どうしてもヨルさんがわからない。好き嫌いじゃなくて、わからない。

割りとおっとりした善い人なのは伝わってくるのだけれど、そんな善い人の、「殺し屋」というあまりにも業の深すぎる稼業への態度が軽すぎるのがわからない。

「お仕事を続けるためにも、偽家族頑張ろう!」って健気だけれど、その“お仕事”って人殺しですよね…?善悪の判断はちゃんとついているっぽいのに、何でそこまで人殺しに前向きなのかがあまりにも腑に落ちない。

「実は本意ではない」って描写もないし、「実はサイコ」って香りがするわけでもないし、どう見ても「めっちゃ純粋な気持ちでお仕事=人殺しを頑張っている」にしか見えないので、すっごいもやもやする。

まあ2期以降で、深堀りがあったのかもしれませんが…。その“深い”部分に、この段階でそれほど興味も惹かれなかったので、観てないです。

 

あ、でもロイドマン回弟訪問回は面白かったです。あと、藤原夏海さんの少年声がものっそい大好きなので、ダミアンどえらい良いです。

 

 

憂国のモリアーティ(※ボロクソ注意)

最近観た中で、個人的にいちばん酷かった作品。ただ、あまりそういうご意見は見かけないので、自分の見方が変なのかもしれない。

どうにか途中まで観たけれど、もやもやしすぎて何も頭に入ってこなくなったのでギブ。

 

あまりにもツッコミどころが多すぎて、これだけで1つの記事にしてやろうかと思ったのだけれど、ちゃんと書くためにちゃんと見直そうと思ったら、ネトフリでの配信が終了していました。

うろ覚えであれこれ言うのも失礼なので、確実に憶えている部分にだけ、軽い言及で留めておきます。

 

「モリアーティ」「ホームズ」である必要性がほぼない。特にモリアーティ、3分割した意味もわからん。

・「クライムコンサルタント」とかいう、すぐに足がつきそうな肩書を、わざわざ自分から名乗るメリットは何?あと普通にダサい。

・ヒントや手がかりが、毎度絶妙に都合がいい。ので、ウィリアムとホームズの天才性も浅い。

・初対面ホームズの「職業当て」が、半分エスパー

変装が「変身」レベル。あの時代にそんな精巧なカツラあったのかな…。

依頼人たちの「復讐=殺人」への認識が甘い。もし、その後の依頼人たちの後悔や罪の意識も含めて、モリアーティの作戦なら、単純に描写不足。

貴族を恨んでいる割に、初対面のお貴族様(ウィリアム)をあっさり頼る依頼人たち。

・ウィリアムは「ウィル」か(庶民的だけれど)「ビル」だろ。「リアム」で区切るネイティブなんかマジでいるのか?あと普通にダサい。

・モーリスの、再発しない「身体弱いのが治った」。あの時代の医療技術で?改造手術でもしたのか?

・ジェームズに「癖」を感じない。ので、人間性に興味を惹かれない。

・2兄弟の、モリアーティ家での扱いが言うほど酷くない。

・むしろ、よその女にエエカッコしたい旦那の勝手で、突然貧民の孤児2人もの“母親”にさせられた奥様がかわいそう。弟は確かにクソガキだけれど、あの時代じゃザラにいそうな程度なので、言うほどでもない。

「孤児として辛い目に遭ってきた」がわかりづらい。傷だらけの身体とか、ガリガリの肋とか見せろ。言う割には、身体も精神も綺麗すぎる。

・大部分の悪党たちが全方位馬鹿すぎて、悪役としての魅力に欠ける。馬鹿なだけ。

・“階級社会の闇”をネタにしたいのはわかるけれど、浅い。

・突然の「Catch me if you can」ダサすぎてびっくりする。それまで日本語で会話していた英語ネイティブ同士なのに、何で急に英語?別に日本語でいいじゃん。あと、発音に関して(英語が上手いとか下手とかいう単純な話ではなく)もツッコみたいんだけれど、長くなるのでもういいや。

 

軽く、でもこのくらい出る。それくらいには酷かった。

「原作ではそこ補足あるよ」とかあるのかもしれないけれど、これはあくまで“アニメの”感想なので、原作がどうあれ上記の感想は変わらないと思う。あと、途中で切り上げちゃったので、後半のことは知らん。

 

個人的に、この時代の英国を大学でがっつり専攻して学んでいて、設定だけでも飛びつくほど好きな舞台背景なので、全体的に浅すぎてがっかりだった。

それこそ、黒執事というかなり良質な前例があるだけに、期待しすぎたな〜って感じ。

なんとなーくこの時代の雰囲気とか好きで、階級制度とか、タイタニック的な豪華客船とか、切り裂きジャックとか、オタクの好きな要素を詰めただけの浅い話だったなという感想。

 

 

推しの子

f:id:Eve1995:20231105175100j:image

1話は結構引き込まれた。90分にはびっくりしたけれど、確かにあそこまでやらないと1話で視聴者取り込めないよなと思えたので、妥当な構成だったと思う。

ドラマ撮影回辺りで、思ってた方向性とちょっとちがうのかもな〜と感じて、視聴が止まってしまった。

 

これは単純に、自分の好みじゃなかったというだけ。もっとサスペンスとか謎解き系の物語だと思っていたので。

元々個人的に、「芸能界の裏話」的な話にこれっぽっちも興味がないので、「あ〜それならいいかな」と。

 

あとは、(ちょいちょい言われているけれど)アクアが、確かにかっこいいし頭良いしすごいんだけれど、あのすました感じが、実年齢でもちょっとイタいのに、中身30代男性だってのがなかなか香ばしい点。

うん、別に嫌いってわけじゃないんだけれども。ちょーっとゾワッとはするよね。

いきなり“天才的な演技”しちゃうってのもね、何か、「あぁ〜なるほどね」とは思いました。いや、創作物だからいいんだけれど。

 

 

 

そんなわけで、わたくしの2023年でした。(※あと、呪術アニメの残りの感想だけは年内に上げたい…!)

何だかんだ言いつつも、楽しい時間を過ごさせていただいて、クリエイターの皆様方には本当に感謝しきりですし、尊敬しかありません。

 

今のところ、今後楽しみなのは、

アニメ「黒執事 寄宿学校編」

映画「ブルーロック エピソード凪」

宝塚花組アルカンシェル(れいまど退団…泣く自信しかない)

「涙の女王」(結局放送は来年でいいんだよね…?)

この辺かな〜。

「ブルーロック」2期も、来年中にはありますよね。原作中でいちばん好きな試合が描かれると思うので、めっちゃくちゃ楽しみです。(だが推しはまだ出ないという悲しみ)

 

来年も楽しみだなー!

ミュージカル「黒執事 ~寄宿学校の秘密~」感想

f:id:Eve1995:20231219145423j:image

かな~り遅ばせながらですが、ようやく拝見しました。

これまでのシリーズは全て観ていたのですが、これだけ観られていなかった(“マウスシールド付きの舞台”という、物語世界と現実のイヤ~なコラボを観たくなかったのだと思う)ので、本当にようやく。

 

まず一言。良かったです!!!!

あんまり~というご意見も読んでいたし、長いシリーズの新キャスト版初演ということもあって、個人的にもソワソワ感はあったのですが、不安の3倍くらいの満足感は得られました。

まあ、すべて手放しで大拍手、というわけでもないのですが…。

 

というわけで、毎度の如く、感想をべらべら語ろうと思います。すげぇ長いよ。

 

※舞台版に関して、初演(「その執事、友好」)から、一応すべて観ています。

※原作は、ちょうどこの辺まで読んでいましたが、大昔ですので記憶は間違っているかもしれません。

※一部、物語のネタバレを含みます。決定的な表現は避けますが、抵触は避けられませんので、ご了承ください。

 

 

 

王道的2.5次元ミュージカル

前回で、もはやグランドミュージカル半歩手前くらいまでいったシリーズが、ここに来て、2.5次元ミュージカル」のしかも超王道的な形に戻ってきたなぁという印象が第一。

まあ、物語の内容上、当たり前といえば当たり前かと。

そもそも女性キャラクターの少ない作品の中で、超名門寄宿学校に潜入しようと言うのだから、環境的に女の子の出る幕はないし、成人男性ですら少ない。

だから、「じゃあもういっそ、がっつり2.5にしちゃうか!」という判断と演出は、間違いではないと思う。むしろ、その年齢を演じられるキャストだけでグランドミュージカルを目指そうという方が、ちょっと綱渡りな気もする。

 

前回までのノリで見てしまうと、どうしても「下がった」と感じてしまう部分はあるけれど、

原作が面白いから物語はもちろん面白かったし、役者さん方のキャラクター愛も十分感じられたし、そういう部分では全く見劣りしなかった。

「下がった」と言うより、「ちょっと方向性が変わった」と言うだけで、後はそれが合うか合わないかの問題だと思う。

 

f:id:Eve1995:20231219145451j:image

また、今回初の「シエル俳優が成人」ということも話題になったけれど、これもこれで当然の判断かと。

今回は、これまでに比べて主従が離れていることが多く、必然的にシエルの単独行動の量と重要度が跳ね上がる。比例的に、セリフや動きも増える。「子役にはできない」とは言わない(大人顔負けのすごい子役だってたくさんいる)けれど、単純に、それを何公演もやる体力と精神力が問題だ。

それに、ここでシエルをマジ子供にしてしまうと、周りの役者の年齢ももう少し下げないと、1人だけ浮きまくってしまうと思うし。

成人と言っても、当時20歳とからしいし、サイズ的にも違和感はない。お顔も可愛い系だし、個人的には十分「坊っちゃん」に見えた。

クリケット大会で青チーム5,6人でいる時、監督生(大)、そのファッグ(中)、子分たち(中,小)みたいなサイズ感で超和んだ。

 

 

新感覚の新セバスチャン

f:id:Eve1995:20231219145510j:image

初めましての立石俊樹さん(お名前は知っていたけれど、ちゃんとお芝居観るのは初めて)

初代、2代目とかなり人気だったから、相当プレッシャーだったとは思いますが、いや、全くもって負けず劣らずな新セバスチャンでした。

 

特に、シエルへの態度がかなり新しかった。割とずっと穏やかに笑ってて、眉間に皺を寄せることほとんどなく、「やれやれ」にも楽しんでいる感が滲み出ている。

一言で言うなら、陽キャセバス。

でも、逆にそれが怖いなと。だって、こんな明るい雰囲気しといて、別にシエルといるのが本当に楽しいとか、シエルが愛おしくてたまらないとかではなくて、「餌が今日も元気で何より」ってことだもんね。それこそ、酪農家みたい。

本来の目的を隠そうとはせず、楽しんでいるのも、カモフラージュではなく純粋な本心である感じが、彼が「人間のサイコパス」とかではなく「悪魔」であるということを感じさせられた。

いや、お見事。立石セバス、とっても好きです。

あと、時々映るドアップがマジで少女漫画。

 

因みに、歴代に関して、個人的な印象をそれぞれ表すと、

初代:「人間って面白いですねぇ(暗黒微笑)」

2代目:「人間って(wwwww)面白いですねぇ(wwwwww)」

3代目:「人間ってすごーい!おもしろーい!おいしそー!」

という感じ。※個人のイメージです。

シエル(役者)との年齢差がいちばんあったはずの2代目が、いちばんシエルに優しくなかったな…。(シエルに雑用を押し付けられ慣れて、「どうせ私ですよね」って言うところ、2代目だったら盛大にため息つきそう)

 

 

純粋さ故の悲劇

今回の物語の核心である、P4の回想。事件の真相。これがかなり良かった。素晴らしかった。

先に、残酷な予告にはなりますが、この後、「ちょっとウーンだった部分」の話をします。かなりボロクソに書きます。「良かった」と言っておきながら、ボロクソに書きます。

しかし!それでも!この部分が本当に良かったので、自分はこの作品を“良作”と呼びます。それくらい、ここだけで観る価値があるくらい、素晴らしいシーンでした。

原作とは少しちがう表現になっていたのかな?だとしても、これは良い改変だったと思う。

 

※以下、物語の核心的なネタバレを含みます。お気を付けて。

 

f:id:Eve1995:20231219145533j:image

ちょっと記憶が曖昧なので、確たる比較はできないのですが…。

確か原作だと、もっと盲目的な信仰心を感じさせられたような気がする。「この最悪を排除することこそが正義」という意志が何より勝るからこそ、「人を殺す」という大罪への恐怖を、やってしまうことで振り払おうとしている狂気。

端的に言うと、P4の「洗脳されている感」が強かったのが、原作だった。

(全然違ってたらどうしよう、ウケる。指差して笑ってください)

 

対して、今回の舞台版の彼らは、恐怖を払拭するためではなく、「もうこうするしかない」という諦念に突き動かされるように、その一手を下してしまう。序盤であんなに華やかに歌っていた、輝かしい“P4”を称える言葉たちの、何と弱々しく無意味なこと。

あんな、“冷徹実直”を絵に描いたようなブルーアが、ぐずぐず泣いているのだ。いつも叫ぶようにしゃべり、常に胸を張っていたグリーンヒルが腰を抜かし、レドモンドに手を引かれてよたよたと歩いているのだ。

もう痛々しくて痛々しくて、とてもじゃないけれど、直視できない。

 

ここまでのシーンでも、P4の4人は、絶対的な存在でありながら、どこかコミカルで温かみのある人間として描かれていた。「絶対的な存在」と言いつつ、結構ちゃんと下級生と関わるし、実家を鼻にかけることもない。クリケット大会にも全力で取り組む。

監督生なんてお堅いものではなく、(ちょっと極端に軽いかもしれないけれど)いっそ“お兄さん”感すらあった。

だからこそ、このシーンがより際立つ。

彼らは、学校が好きで、人が大好きだったのだ。自分のファッグはもちろん可愛いし、それ以外の寮生も、何なら他寮の下級生ですら、彼らは愛していたのだと思う。

と同時に、校長も、副校長も、デリックでさえも、同じくらい愛していた。それが悲劇だった。

 

悲しい哉、我々は彼らがあの瞬間感じた悲しみや怒りを、全くもって理解できない。

おそらくこの物語を見た人の中で、「え、それだけで殺すの?」という別方向の衝撃を、ほんの少しでも感じた人は一定数いると思う。自分だってそうだ。仮に同じような現場を目撃したとして、だからって「殺す」という選択肢は極端すぎる。

彼らの動機は、「伝統を傷つけられたから」だ。

なぜ彼らは、たったそれだけでデリックを殺してしまったのか。

答えは簡単で、その“たったそれだけ”が、彼らが生きるウエストン校という「社会」の“すべて”だったからだ。

その鳥籠の外にいる我々や、飛び入り参加のシエルに、そんな彼らの心情などわかるはずもない。あんなに苦しんで悲しんで、身を裂くような思いで下した決断なのに、わかってあげられない。

ついでに言うと、その“たったそれだけ”は、本当の社会に出れば、ある程度は効力をもって彼らを護ってくれるだろうが、盾になるばかりで、道を切り拓く剣にはなり得ない。こうして、下手な改革思想や海外志向なんてもたない「国の奴隷」が出来上がるという、さすがは英国きっての名門校である。

 

何が皮肉って、彼らは「これで学園を護れるんだ!」という心からの信念で、デリックと副校長に手を下したが、おそらくそれはほとんど無意味だということ。

汚染された川のゴミをいくら拾おうと、川は綺麗にはならない。各家庭に排水を出すなと約束させ、汚水を垂れ流す工場を根こそぎ閉鎖させるか、川の水をすべて抜くかしなくては。けれど、そんなこと、まだ10代の子供4人だけでは到底出来るものではない。

このウエストン校が、或いは、英国の階級社会そのものが、根本から変わらない限り、第2のデリックは生まれ、最悪の場合、第2の彼らも生まれてしまうのだろう。

 

正直、原作ではここまでの感情を受けていなかった。

この記事を書くために2回観たけれど、2回目に観た時、P4があまりにも愛おしく見えたし、だからこそ余計にこのシーンが哀れだった。

 

 

 

さて、予告通り、ここからはちょっとウーンだった部分について言及していきます。

当然、マイナスな話がてんこ盛りになりますし、自分はお構いなしにボロクソ書くタイプの人間ですので、どうかお気を付けて。

 

 

 

良くも悪くも「2.5次元ミュージカル」

前述の通り、今回の物語を、2.5次元ミュージカルとして演出したこと自体は正解だった。

ただ、言いたい。

何も、2.5の悪いところまで全部持ってこなくていいのよ。

 

とにかく、すべてがうるさい。

これ。

 

まず、速い。

何をそんなに急いでいるの?と思うくらい、常に早口でまくしたてる割りに、滑舌が仕上がりきっている役者は少ない。まあ前後の文脈で、何を言っているかは大方予想できるけれど、何でこっちが予想してあげなくちゃいけないんだ。

ついでに、歌も速い。音楽そのものはもちろん、展開も速い。

お陰様で、歌中のセリフに行間がない。

例えば、

「あなたのお名前h」

「僕の名前はシエル。シエル・ファントムハイヴ」

速い。行間があまりにもなさすぎて、“会話”として成立していない。音楽が速いものだから、そこに収めるために速くしゃべらなくてはいけない、という最悪のドミノ倒し状態。

 

プラス、ずっとでかい。

「その距離でそんなでかい声でしゃべるかい」というのは、舞台において、演出と演技力で上手につかなくてはいけない“嘘”なのだけれど、その“嘘”の何と下手なこと。

他がバカスカでかい声でしゃべるから、声がでかい“設定”のグリーンヒルが更に声を張り上げなくてはいけなくて、とてつもなくかわいそうだった。喉潰さなかった?お大事に。

で、音楽もでかい。でかい上に、ほぼ曲調が変わらない。

特に序盤。ほぼ変わらない曲調で、ほぼ変わらない構成(ずっと全員で大合唱)の中、説明をぜーんぶ歌で済ませようとするのだけれど、そんなんで頭入ってくるかい。と思ったら、同じようなことを3回くらい歌う。ワァ、親切。じゃねぇのよ。

1幕ラストの合唱は悪夢だった。コーラスの構成してるのに、コーラスしてないことなんて、そうそうない。

 

更に、めっちゃ動く。もうこれが気になってしょうがない。

特に曲中、ちょっと動きすぎ。何か、特に必要でもなさそうな腕の動きも多いし、あっちゃこっちゃと1曲でセット何周するのよ、主従。演出に、止まったら撃ち殺すとでも言われたのか?

あと、ダンス。まあ、セバスチャンや学生たちがばんばん踊るのは、まあ、見逃せる。

シエルがガツガツ踊るのは違うじゃん。運動も社交ダンスも苦手で、小児喘息もちだぞ。前回のジーとのダンスのたどたどしさが100点満点だったから、余計に違和感。

お陰で、髪が乱れる乱れる。今回はセバスがあまり一緒にいられないから、ちょこちょこ直してあげられないから、もう放置するしかないという…。

 

もしこれが現代劇だったら、まだ少し我慢できた。

黒執事」だからダメだった。

だって、今回登場するキャラクターたちは、ほぼ全員が「超いいトコのお坊ちゃん」だ。そんな人たちは、何かに急き立てられるようにしゃべらないし、せわしなく動き回らない。マナーに反するからだ。

(これまでの、マダム・レッドやミッドフォード伯一家、ドルイット子爵と比較すればわかりやすいと思う)

前回が「まるでグランドミュージカル」と評されるのも、ゆったりした立ち居振る舞いやしゃべり方で、“風格”を見事に表現していたからだし、「ここは出す、引く、巻く、伸ばす」という技術を、惜しみなく使っていたからだと思う。

 

この速い・でかい・動きすぎのせいで、

こんなにも人の情緒に訴えてくるテーマを孕んでいるはずなのに、情緒がない。

演出や歌唱指導から、そういう風にやれと言われたのか、はたまた、彼らの技量の問題なのかはわからないけれど、もし次回があるのなら、どうにかこの問題は解決してほしい。

観終わって頭が痛くなった。

 

 

アンダーテイカーの扱いが軽い

f:id:Eve1995:20231221170726j:image

もったいね~~~~~~~~!

一応、今回のラスボスだよ?!?!?!

10年携わってきた和泉さんからバトンを受け継いで、いきなり物語のキーパーソンで、役者さんも気合入ってただろうに。

もっと丁寧に扱ってくれ~~~~~~~~~!初っ端の謎ダイジェスト削って、ここに欲しかったよ!!!!(何で今までなくても話通ってたのに、あんな情緒の欠片もないもの入れたんやろ。ファンサ?センスないよ)

 

冒頭からいきなりがっつり出てくるし、何なら謎のタイミングで突然オンステージ始まるし。もう「私、黒幕で~す!」って言ってるようなモンやん、あれ。

前々回のケルヴィンなんか、2幕の途中まで影どころか名前すら出なかったんだぞ。だからこその凄まじいインパクトだったし、原作を知ってて、来るとわかっていても強烈だった。

最後の対決もすぐ終わるし、めっちゃあっさり帰るし。前回の比重が凄まじかっただけに、(もちろん前回より多少軽くなってしまうのは仕方ないんだけれど)がっくり感がすごい。

彼の、ビザールドールへの執念も見えてこないし、本当に情緒がない。

 

あ、でも、帽子取ってブワサァッのところはめっっっっちゃ良かったです。演出的にも、役者さん的にも、きっとこだわりポイントだったんだろうなと。

すごい幻想的に魅せてくれて、ありがとう上田さん。

 

 

歴代級の謎キャスティング

前述で、演技力だの歌唱力だの指摘したけれど、ぶっちゃけ今作においてそれらの優先順位はそう高くない。

なぜなら、これは「2.5次元ミュージカル」だからだ。

いちばん大事なのは、「キャラクターに合っているか」。具体的には、顔の造形や体格、声質、年齢。ここが最も優先されるべきだ。

 

その上で。

なぜあのキャスティングだったんでしょうか。

ソーマ・アスマン・カダール

 

だって、CV. 立花慎之介だよ?ちょっとハスキーで高めの10代半ば声の立花慎之介だよ?

実際シエルとも年齢が近いし、そうでなくとも、ウエストン校に入れるくらいの年齢なんでしょ。

おっさんじゃん。

せめて、細身で華奢で小柄な方だったら、もう少しそれっぽく見えただろうけれど、めっちゃ肩幅あるし胸の厚みもあるし、“重さ”を感じずにいられない。

声も、すっごい無理して出してるような感じが、見ていて苦しい。途中からジャイアンに見えた。

どっからどう見てもおじさんなのに、どっからどう見てもピッチピチのシエルに、「俺たち親友だもんな~!」してるのだいぶアレだった。

 

というか、この役よくOKしたね、岡田さん。(まさかオーディションとは思えないので、オファーだったと仮定)

だって、それこそグランドミュージカルで帝劇とか立ってるし、そもそも劇団四季出身で、「ウィキッド」のフィエロとかやっちゃってるすごい方なんですよ。大丈夫?めっちゃ経歴に傷ついてない???

もし、ソーマ役にすんごい歌唱力が必要だった、ということなら、このキャスティングもわかるんだ。別にそうでもないじゃん。

 

も〜〜〜ソーマ大好きなのに、残念すぎた。前任の陣内さんが、シエルとの年齢差をあまり感じさせないくらいキラッキラに魅せてくれていたので、余計に残念。

役者さんは何も悪くないのに、どう書いても役者さんが悪いみたいになってしまうのが悲しい。でも本当に最悪だった。

“象”もさぁ…。シエルと同い年くらいの20代俳優なら、肩車したりリフトしたりして、象に代わる華やかなパフォーマンスできたでしょうに。

 

あと他だと、マクミランの芝居が、見ていてマジでキッツかった。

 

 

「悪魔で」執事ですから

f:id:Eve1995:20231221170804j:image

立石さんの新セバス、かなり良かったのだけれど、1つだけ指摘したいのが、全体を通して、「セバスチャンの本性は悪魔である」という大前提がかなり薄いということ。

演技のみでなく、演出や脚本も込みで。

 

これも、速い・でかいの弊害でしょう。

セバスチャンが悪魔であることを語る歌はあったはず(記憶がない)なのだけれど、それも他の曲と同じく、超スピードで、すったかたーと流れていってしまった。

“それ”を匂わせるような、ゆったりとした場面、台詞回し、空気すらもなく、終始他との会話と大差ないテンションで会話する。

それこそ、先代がかなりがっつり「悪魔」していたので、どうしてもそれを期待してしまうのかも。この聖母セバスの獰猛さも垣間見てみたかった。

ついでに言うと、「ミカエリス先生」との差もあまりなかった。

 

まあ、いいんだけれど。ぶっちゃけ、セバスチャンが悪魔かどうかということは、寄宿学校の秘密に迫る本筋とは、さほど関係ないし。それを出す部分も少ないし。

ウーン、でもねぇ…。

それがなければ、「黒執事」ではないんだよねぇ。

立石さんが比較的柔らかいお顔立ちで、それこそ陽の雰囲気を纏っているセバスだったので、「悪魔」してくれないと、ただの「有能な執事の話」になってしまう。

お茶会でシエルがセバスを呼ぶのに、端っこで眼帯ぺろっとめくって「セバスチャン」と呟くだけだったのも、かなり残念。叫ぶほどではないにしても、もう少し魅せ方ってモンがあるでしょうに。

ウーン、やはり情緒。

 

 

 

f:id:Eve1995:20231221170650j:image

 

そんなわけで、寄宿学校編でした。すんげぇ長くなった。

後半ボロクソ書いてしまったので、改めて釘を刺しますが、全体としては良作でした。何だかんだ言いつつ、何度か観返すと思います。

 

しばらく音沙汰ありませんが、次回公演はあるのでしょうか。

シエルはどうしたってキャスト変更になるでしょうが、せっかくの新感覚立石セバス、ここからもっと育っていくでしょうし、単純にもっと観たい。

ただ、もし先に進むとして、この2.5の王道パターンを継続するのは難しいですよね。それこそ、「黒執事」の持ち味をぶち壊してしまう。かと言って、グランド寄りに戻すのならば、それ相応のテコ入れが必要なのも確実。

しかも、話を先に進めるのなら「緑の魔女編」。どーーーーーー改変したって、幼女は必須。めちゃくちゃ比重の大きい、キャラクターの重みの凄まじい幼女が。(大昔にちらっと見た程度なので、細かいところは忘れてしまいましたが…)ウーン、大変。

 

観たいような、観たくないような。そんな気持ちです。

とりあえず、春のアニメは観ます。P4のCV楽しみだな~。

アニメ「呪術廻戦」感想(2期16話まで)

f:id:Eve1995:20231116170227j:image

はちゃめちゃな展開とはちゃめちゃなクオリティで大盛り上がりですね。

自分も、金曜に起きてすぐ観ることにしていたはずが、あまりにも楽しみにしすぎているからか、リアタイできる時間に自動で目が覚める体になってしまいました。ここのところの深刻な寝不足の一因です。(褒めてる)

 

もうどの回も素晴らしいの一言なのですが、とりあえずここまでで、個人的に特に印象的だった回の感想などなど、毎度の如く語らせていただきます。

 

 

※偉そうに解釈や考察を述べる部分が多々ありますが、あくまで個人の妄言に過ぎませんので、多めに見てください。明らかに誤解している部分があれば、ぜひ指さして笑ってやってください。

※アニメ放送分の内容については、がんがん踏み込んでいきますので、未視聴の方はお気を付けて。

 

 

 

「降霊」

f:id:Eve1995:20231029180055j:image

全世界待望の虎杖伏黒共闘…!それだけで胸熱だったけれど、アクションが最高だった。

 

婆一味の悪党さにびっくりしたけれど、これまでに、呪詛師があまりしっかり出てこなかったからそう感じたのかも。

完全に別の生き物である呪霊ならいざ知らず、全く同じ人間でありながら、人間の不利益になることをしようってんだから、(こちらから見て)悪党なのはそらそうよなと。呪詛師なんて、大抵こんなモンなのかもしれない。

しかも彼らの場合、偽夏油一味のような大した思想もおそらくない(金目当て?)上、対抗策をもたない非術師を獲物にしているので、余計に悪どい。

にしても、その歳でも、作戦のためならセーラー服も平気で着る婆さんキショすぎる…。あといい歳のオッサンが、半ズボンで脛ツルッツルなのもやめろ、キッショ!!!(野薔薇が見たら、ボロクソ言いそう)

 

f:id:Eve1995:20231029180112j:image

キャラクター的に一目瞭然ではあるけれど、

パワーの虎杖/頭脳の伏黒

という構図が、改めてはっきりした回だった。それをお互いに理解し合って、信頼し合っているから、噛み合いも良い。

「コイツに合わせる方が骨が折れる」と言っていたし、完璧と呼ぶにはまだ粗い連携ではあったけれど、最高の連携プレーが期待できる、その片鱗は確かにあった。

だから!もっと!連携プレーさせろください!!!!!

ここで久々の勝ち確劇伴(Your battle is my battle)というのも、大興奮でした。渋谷事変の中でも数少ない、貴重な“スッキリ勝利”だったので、余計にこの劇伴がうれしかった。

 

個人的に、「ザコが見てんじゃねーよ」は、なくてもよかったんじゃないかな〜と思ったり。

原作でも、吹き出しではない台詞だし、下手にしゃべらない方が、イレギュラーな無敵感が増すかなと。

ただ敢えて口に出すことで、チビ五条が、如何にクソ生意気なガキだったかを端的に示すのが目的だったとしたら、大成功。いくら超絶甘やかされてきたからって、その性格の悪さは天性だろ。(褒めてる)

 

 

「鈍刀」

この回は、とにかく世界が七海に圧倒された回だったけれど、今までの中でも特に野薔薇が悔しい回でもあって、観ている側としても歯がゆかった。

f:id:Eve1995:20231029180138j:image

こうして見ると、野薔薇の術式って結構しょっぱいな、と。

「呪力を込めた釘を打つ」ってそれ自体は、かなり“呪術”っぽいし、ダメージもそこそこ与えられるんだけれど、(現時点で)“決定打”になり得ないのが惜しい。

後衛としてはかなり有効な術式だけれど、本人はどんどん前に出たいタイプだし、でもそれにはパワーや体術が足りなさすぎる。

f:id:Eve1995:20231029180208j:image

1級の七海/1級推薦中の野薔薇

で対比にもなっていたけれど、

「外れ術式を引いた上で、不足分を自力で埋めまくって1級上位に駆け上がった冥冥」が、先に同じ呪詛師相手に善戦していたのも、野薔薇に現実を突きつける構成だなぁと思った。

 

とは言え、やっと「世界」に出てきたばっかりだったんだから当たり前っちゃ当たり前だし、4年間ゆっくりしっかり高専で学べていたら、釘一撃で致命傷になるくらいには成長できてたのかもなぁ。

見たかったなぁ…虎杖伏黒にボコボコにされて、トンズラしようとした呪霊を、トドメの共鳴りで空中で爆破させる野薔薇…とかサ…。

 

 

「赫鱗」

ほんっっっっとにすごかった…!

自分が観たアニメの数なんてたかが知れてるけれど、間違いなくこの回は、数あるアニメ作品の中でもトップクラスだと思う。この回だけで何回観た…?こんなの初めてです。

これをリアルタイムで観られたこと、設定や背景をちゃんと理解して、100%楽しめる状態で観られたことをめちゃくちゃ幸せに思います。

 

f:id:Eve1995:20231029180223j:image

いや脹相つっよ…!

そもそもの描写が少なかったし、渋谷のホームでダルそうにしてたくらいしか見てなかったから、まさかこんなに強いとは。

と言うか、赤血操術がこんなに強いとは。正直、交流会の時点では、まあそれなりに有用だけれど、言うほど格上かなぁと思っていた。

脹相が戦闘センスあるのはそうなんだけれど、そもそも術式の仕組みから見て、人間が扱うにはどうしても限界があるし、その範囲ではイマイチ活かしきれない術式なのかもしれないな。


f:id:Eve1995:20231029180236j:image

そこに身一つで立ち向かっていく虎杖…!ほんと君は…!君ってやつは…!

本当にかっこいいしすごいし、危なっかしいし心配になる。この前まで、こんな死闘とは無縁の一般人だったんだよね?君には恐怖心ってモンがないのか…?

どんなに傷付いてもとにかく動き続けるそのエネルギーは、一体どこから来るのだろう。いっそ「何かに操られている」と言われた方が納得がいく。

何で足の甲刺されて肝臓貫かれて、パワーも速度も落ちないんだ…?

 

アクションもお芝居もすごかったけれど、演出もすごかった。「演出」ってこういうことか、と学んだ部分もあった。

個人的に好きなのは、

「走るな」を駆け抜ける虎杖

脹相の足元に落ちて虎杖を指す矢印

FPSのような画面

辺りの、遊び心的な?暗喩的な?やつ。

過去編でも、シュートの入る/入らないだったり、やたら非常口を見せたり、これに似た演出がちらほらあった。

こういうのって、何とな~く舞台っぽいなぁと思った(※超主観)のだけれど、どうなんでしょう。とにかく、元々が舞台ヲタクの自分には刺さりまくりでした。

 

 

「揺蕩 弐」

「動」の前半、「静」の後半で、いちばん落差のすごい回だったように思う。

“強者”の大量放出でパワーインフレ起こりまくってたけれど、それぞれ“強さ”のタイプがちがうのが、面白かった。

 

f:id:Eve1995:20231105174606j:image

とにかくパパすげぇ…。

異能でこの場を制するバケモンを相手に、最高精度の肉体でフルボッコにするという、とんでもない皮肉。(「皮肉」?何だろう…上手く言えないけれど)

数回声が漏れ出すことはあったけれど、戦闘中ずっと無口で、息継ぎすら聞こえないところが、ますます「人形」感あってゾッとした。

 

めっちゃそこかよ話なんだけれど、いちばん最初の伏黒の台詞で、ただゼェハァしてるんじゃなくて「あ、鼻血出てるんだな」って声だけでわかる、あの絶妙な鼻声?めちゃめちゃすごいと思ったし、好き。

ぶっ飛ばされた時の、本気で意味がわからん「は?」もめちゃ好き。

雄馬くん、声もお芝居もすごく好き。(急に)

 

f:id:Eve1995:20231105174622j:image

かな~りお久しぶりの宿儺P。(こうして本筋にがっつり絡んでくるのって、順平編以来…?!)

作中で一貫して激ヤバ物件扱いされていながら、ここまでは虎杖以外には直接危害を加えていない(いっそ真人に対するリーチにすらなっている)ので、そのヤバさがふんわりしていたんだけれど、今回で「如何に宿儺が邪悪か」をかなり実感できた。

圧倒的強者の圧。自分が強いという事実と自覚とが両立しているからこそ、しゃべり口もゆったりしているし、わざわざでかい声も出さない。主観だけれど、漏瑚の言う「邪悪」という表現が、言い得て妙だなと感じた。

 

f:id:Eve1995:20231105174639j:image

ミミナナね~~~~~~。

気持ちはわかるんだ。大好きで大好きで大好きで大好きな夏油様を、いちばん確実に取り戻せる方法はきっとここだと、まだ幼い頭で必死に考えて、導き出した答えが、「宿儺」だったんだと思う。強さランキングで考えたら、確かにそうだし。

そこに「嘆願」ではなく「交渉」で行っちゃったのが、一発アウトだった。観ている側としても、「指1本と引き換えに~」的なことを言い出した時点で、アカンを察知した。

ここも、人間界隈では1本で超レッド寄りのギリイエロー(1本飲んだ虎杖が即座に死刑決定した辺り)宿儺の指も、当人にとっては「たかが1本」ってことで、宿儺の激ヤバ度の表現になっているように感じる。

モロの首チョンパは、「来るぞ…」と身構えていても、なかなかぎょっとした…。

 

 

「霹靂」

………何?????

あの、こないだ「数あるアニメ作品でもトップクラス」って言ったばっかりなんですが…。1位タイ出してくるの、早すぎない???

え、何?ほんとに何?これ、アタシと同じ、人間が描いてるの?作ってるの?……ふーん???????

というわけで、脹相戦と並ぶ、最高の回でした。素晴らしすぎました。

 

f:id:Eve1995:20231111161407j:image

待ってました、父子対決…!

規格外の甚爾はもちろんすごいんだけれど、それ相手にいくらか持ちこたえている伏黒は相当すごい。瞬間的に判断して、式神を駆使していく様、さすが座学10。虎杖の戦闘IQの高さもそうだけれど、ただパワーが強けりゃいいってモンじゃないんだなと。

 

個人的な感想ですが、甚爾という人は、自分のためにしか生きられなかった、そう生きるしかなかった人に、自分以外での「生きる“べき”理由」が生まれてしまった、そこが両立し得ないからこその悲劇だったな、と思う。

要は、「孤高の存在でいることがベストだったのに」って感じ。そういう部分では、五条と、立ち位置的には似ているのかもしれない。

そして悲しい哉、今後どこかで、伏黒自身が、甚爾のことを全部丸っと知らされて、あの時のあれが正に親父だったんだ、とわかったとしても、果たして彼の甚爾への評価が変わるかと言われたらまあ、難しいと思う。境遇に同情こそすれ、それでも「俺と津美紀を捨てた」「人を殺して金を稼いでいた」という揺るがぬ事実を、優しい伏黒が看過できるだろうか。

どんな正当な事情があれど、受けた側の「酷い扱いを受けた」という認識は、そうそう覆るものではないし。

生まれた身の上、体質、気質、時期。そのすべてにおいて、すれ違う運命しかたどることのできない、悲しい父子だったなと感じた。

 

f:id:Eve1995:20231111161430j:image

そして、ありんこの上でタップダンスする象(この表現好き)、もとい、特級たちの戦い。

いや、凄まじかった…!最近は映像作品を倍速で観る文化?があるらしいけれど、これはもう動きがはちゃめちゃすぎて、むしろいくらかスローで観たいレベル。

燃え盛る炎がとにかく綺麗だったんだけれど、このフーガの炎が特に綺麗で、宿儺の洗練度の表れなのかなと思ったりもした。

 

f:id:Eve1995:20231116161812j:image

漏瑚…いや、漏瑚……!

もう彼は一言で、「人間らしすぎた」のだろうなと思う。

宿儺の言う通り、ちまちまと計画だの策略だの考えず、はちゃめちゃすれば良かっただけなのに。それこそ、宿儺とタイマンでここまでできるほどの力があるのだから、漏瑚が好き勝手暴れたら、一晩で、渋谷どころか東京は全焼しそう。

花御や陀艮、真人への仲間意識も、ものすごく人間臭いし、ものすごく真面目だし。だからこそ、「漏瑚可愛い」なんて思っちゃうのかも。

(彼らと偽夏油との出会いがどうだったのかはわからないけれど)もしかしたらそれも、偽夏油の計画の上だったりして。「こいつ、こういう思考タイプかぁ、使えるわ」とか思って一緒にいたのかなと思うと、マジお前そういうとこやぞ。

 

 

 

さて、以下は、部分部分での感想です。

アニメ以降、いっそ最新近辺の展開にもがっつり抵触しますので、アニメ派の方はお気を付けて。

 

 

五条悟 in 獄門疆

連載当時も何となく違和感あったんだけれど、改めて見ると、そんなに焦ってないんだよな五条先生。「まずったァ~」とか言ってるけれど、なーんかヘラヘラ感が拭えないのが…。

「期待してるよ」だけで、「心配」とは言わないし。本当に心配してたら、或いは、夏油の身体を本気でどうにかしようと思うなら、呪力使えないとしても、ステゴロでもどうにか出られないかってあれこれするよね。

南行き”で自分の中でも大荒れしたけれど、改めてこの辺を見ると、その片鱗はあったのかもしれないな…と、最近は腑に落ちつつある。

(ただ、空港でのあれこれに関しては、個人的には五条より、七海の方が株価大暴落だったかな…。まあこの回の真意をジャッジするのは、最終回まで待つべきかなと思っているので、今はちょっと置いておく)

 

 

五条一人っ子説

マジで一人っ子なのかな…?

お家柄的に、腹違いの兄姉が何人かいて当然のような気もするけれど。下はいないかもね。

もし本当に他は一切いなくて、一発命中で六眼+無下限が生まれ落ちたのなら、本人もだけれど、悟ママはもはや聖母扱いされててもおかしくないと思う。

どんな人なんだ、悟ママ…?ますます五条家の謎が深まる…。

 

 

虎杖の異常性

「少年漫画の主人公だから」で片付けるには、ちょっと異常すぎる身体能力なんだけれど(というか、なぜ作中の誰も疑問視しないんだろうという不思議はある)、この彼のいちばんの強みが、決して「ギフト」ではないっていうのが…悲しいよ…。

(明言はされていないので、あくまで予想ではあるけれど)虎杖が、宿儺の器になるべく“作られた”子なら、あの身体能力も、そのために“カスタムされた”ものなんだろうなと思うと、「天賦の才」とは呼べない。

「そう作ったんだから当たり前」

少年漫画の定石として、虎杖のルーツ大公開イベントはありそうだけれど、どうか知らないでいてほしい気もする。…でもそのイベント自体は見たい…気もする…。(でもそんなイベントが起こったとしても、お兄ちゃんがへし折ってくれると信じている、お兄ちゃんほど信じられるお兄ちゃんはいない)

 

 

鵺可愛いよね

可愛いよね?!?!

式神人気ランキング、常に玉犬脱兎摩虎羅がトップ層な感じあるけれど、あたしゃ鵺を推し続ける。

でっかい動物好きにはたまらんし、更に大好きな雷属性。ウーン、好き。

交流会での、「狗巻先輩が止めてくれる、ビビらずに行け!」があまりにも刺さった。だって、そうやって言われるってことは、「ビビる」「怖い」という感情を持ってる可能性があるわけだし。かっ、可愛い~~!

ただ使役するだけじゃなく、そこを汲み取れるだけの、ちゃんとした“主従関係”を築いている伏黒の人間性も垣間見えて良かった。

ボロボロになった猪野さんの枕になってあげてるのも、超良かった。やっ、優しい~~!

 

ので、マジで宿儺許せん…許せん……鵺ぇ……。

 

 

 

というわけで、ここまでの回での個人的な思いの丈でした。

 

f:id:Eve1995:20231116170259j:image

今夜は、みんな大好き摩虎羅の降臨ですね。楽しみです。

そして、既に展開も作画もはちゃめちゃなのに、まだ特大イベント「VS真人」が待ち構えているという事実に震えています。推しなのでね。楽しみでしかないです。

アニメ「呪術廻戦」感想(2期8話まで)

f:id:Eve1995:20230916180426j:image

 

ジャンプ作品って、何とな~く肌に合わなくて、ほとんど初手でリタイアしていたのですが、これだけは、今日まで追えています。

どこを見ても「覚悟しとけ」という諸先輩方の煽りしか見えてこない、大山場ならぬ、大地獄の渋谷事変アニメの、本格的な開幕を前に、

基本的にはアニメを通して得た、感想文…というより、いつも通りの「好き」をぶちまける場です。長いよ。

 

※アニメ放送済みの内容にはがんがん踏み込みます。

※一部、本誌最新話近辺に抵触します。核心的な記述は避けますが、お気を付けて。

 

 

虎杖悠仁、そして榎木くん

f:id:Eve1995:20230919171944j:image

(少年誌の主人公に、ここまで可愛いって思ったことないかも。可愛い、孫にしたい)

一見、よくいる少年主人公のように見えて、話を追っていくほど、深追いするほど、それっぽくないなぁと感じる。虎杖個人が、と言うより、この作品世界と虎杖とのバランスが。

まごうことなき善人なんだけれど、手放しで称賛できるかというと…っていう感じが、リアル。

この世に、“善性”というものはあっても、それはイコール“正解”ではないし、善人でありさえすれば全部OKというわけでもない、という、かなりシビアな現実を実感させられる。

 

言うたら、虎杖が絶対的にもつ「人を殺したくない」「全員助けたい」という気持ちも、善い心持ちなのは間違いないんだけれど、ちょっと見方を変えると、我儘で傲慢だと思う。そんなん、伏黒だって釘崎だって、先生だってナナミンだって、根っこの部分では思ってるに決まってる。でも、そこに固執していたら、本来できることもできない。

他の呪術師たちは、いい意味で(悔しいけれど)「限度」を弁えている。

虎杖は、「俺はまだまだ弱っちい」と自覚している割には、その「限度」を頑なに認めようとしない。五条先生にだってできないってのに。

でも、それだってしょうがない。この前まで、普通の一般人だったんだから。まだたったの15歳なんだから。

一方で、少年院以降、その「人を殺したくない」を、他人に強要することはしない(わざわざ話題には挙げない)辺り、「自分が全部助ければいい」みたいな、自己完結型のにおいがプンプンして、ますます危なっかしい。

 

そして、あなたですよ。榎木淳弥くん。

正直、自分がここまで虎杖に気持ちを寄せて、「どうか幸せになってくれ、お願いぃ…」と思ってしまうほど魅了されたのは、榎木くんの声あってこそだと思う。

ただ明るいだけじゃなくて、バカすぎず、カタすぎず、必要とあらば道化もするけれど、決して他人を不快にはさせない。(おそらく)キャラクター設定上の大前提である「誰からも好かれる」を、見事に表していると思う。

反対に、前述の、「ただただ善人、というだけではない」という感じも、榎木虎杖からは感じられる。たぶん、「虎杖、本当にいい子だよね!めっちゃ友達になりたい!」っていうマインドでは、やってないんじゃないかな~と。(※めっちゃ個人的な実感)

 

ここまでで特に好きなのは、やっぱり、VS真人初戦回。

f:id:Eve1995:20230919171625j:image

「ぶっ殺してやる」もだけれど、

「あの生活を捨ててまでこんなことしたかったのか?!」のところと、「宿儺ぁー!」からのところ。

あの、もはや“演技”と呼ぶのすら失礼なくらい、全力で叫んでいるのが、もう…めっちゃリピートしました。

 

f:id:Eve1995:20230919171927j:image

とにかく、ありがとう榎木くん。

これからどったんばったん曇り散らかすみたいだけれど、楽しm……ウン、たの…楽しみ…?にしてます…ハイ。

幸せになってぇ……。

 

 

五条悟という“人”

f:id:Eve1995:20230919172421j:image

(いつも思うんだけれど、髪こんなにしっかり立つって、この目隠しは針金でも入ってんのか???)

1期の時から、ちょっと異常なくらい人気だったけれど、中村さんがラジオで仰っていた、「まだ何もわからないのに、何故こんなに人気なのか、わからない」というのが正にそれで。

確かに強いけれど、1期の描写だけでは「ンまぁ…そうね」という程度の印象で(茈でおおっとは思った)人間性もまだまだ上辺しかわからなかったし。

 

だから、悔しい。

今、過去編を通して、彼の深みに気付いてしまったのが。

いや、あんなん知らされたら、もう1回1期観直すし、劇場版も観直すし、端々でめっちゃアンタのこと考えちゃうじゃん!悔しい〜〜〜!!!!

数ある2次元キャラクターの中でも、作劇の巧みさという部分において、屈指の名キャラクターなのでは、と思う。

 

過去編を通していちばん認識を改めたのが、「最強」の重み。

「五条悟 現着」(2期7話)

の言の重みたるや。この人がその場にいるかいないか、が状況に直結する。もはや、世界を背負って生きていると言っても過言じゃない。それも、毎日。

f:id:Eve1995:20230919172456j:image

「由緒正しき血筋のボンボンで、生まれた瞬間から世界の理を掌握していて、当たり前のように“呪術師の世界”で育ってきたからこそ、現在進行形で『最強』をやっていけてる」というネットでのご意見を見て、正にそれだなと思った。

それこそ、前述の虎杖、そして夏油とのちがいは、そこに起因するのだと思う。

必要最低限の、でも絶対的に必要な「取捨選択」。それができるからこそ、この重すぎる責務に耐えうる。

「最強」だから、あれもこれもそれも、全部救おう!俺ならできる!ネバーギブアップ!みたいな気持ちでは、いつか立ち行かなくなるし、最悪、自分にこんな重圧を課す「世界」を恨んでしまうようになるかもしれない。こんな力もったまま闇落ちなんかされたら、一瞬で世界終わるよね。

 

あと個人的には、彼が教師をしていることに、エモさみたいなものを感じる。

「ガキのお守りなんてぇ〜!」って口ひん曲げてたクソガキが、ひと回りほど下の子たちに「先生」と呼ばれる立場を、自ら選んでやってる…。「こんなところでフラフラしてていい人材じゃない」わけだし、呪術師一本で活動していた方が、本人も楽なはず。

それが、ねぇ。

しかも結構楽しそうだし、「僕の生徒たち」なんて言っちゃって可愛がってるし、何なら、現実世界にゴロゴロいる名ばかりの教師より、よっぽどいい先生してる。羨ましさすらある。

しかも、担当が1年生なのがまた……エモい…!(これ以上長いとうざいので、ここは省略)

 

 

10/10 追記(※最新の展開に言及します、お気を付けて)

どうも、第236話履修済みの自分です。

掲載からしばらく経てど、未だに風が収まらない界隈ですけれども。個人的にも、この回で、自分の中で積み上げていた、前述の「五条“先生”像」ジェンガが、横からどーんとなぎ倒されてしまったため、困惑しています。

基本的に、起こってしまったことはもうしょうがない、のマインドで生きているつもりなんですけれどもね~…なかなか心の整理がつかないことって、あるじゃないですか。

 

それによって、前述の内容に著しい乖離というか、解釈違いが生じてしまいまして。

ここに書くことで気持ちを整理したい気もするし、書き直そうかなと思ったのですが、

一応まだ余白はあるというか、「空白の1ヶ月間」がどう補完されるかで、また印象が変わるという余地もあるため、まだもう少し、待とうと思います。

 

 

最高の“悪”役

さーて、いちばん好きなキャラクターの話をするよ!

誰の話かって?はい、そうです、真人くんでーす!

f:id:Eve1995:20230918151622j:image

(今あの「じゅじゅさんぽ」サッカー回やったら、五連式リボルバーフェイクボレーしてくれるかもしれない)

「真人推しなんて、この世にいるの…?」とか言われてるみたいだけれど、ここにいるよー!ガハハハハ!

あ、推しだからと言って、彼の所業を肯定しているわけではないです。そこまで頭お花畑じゃないよ。良いキャラクターだよねって話。

ヤバい敵、エグい敵は、いろんな作品にいろんな形(含む物理)で出てきているけれど、彼が特別魅力的だったのは、それらとは明らかに一線を画しているからかもしれない。

 

悪役って、「悪」とは呼ぶけれど、「悪いことをしてやろう」だけで動いている人って、実は少ない。

大体は、彼らは彼らの主義主張や野望を通しているだけで、それが、主人公側とは利害が一致しなかったり、そのために暴力や非道徳的な手段に訴えるのが良くない、というパターンだ。

(宿儺役の諏訪部さんも、「悪役とは思ってやってない」と仰っていたし、基本的に役者さんはこの考え方でお芝居されているはず)

 

だからこそ彼は、「純粋悪」と呼べる。

彼は主義主張をもたないし、これといった強い野望もない。

けれどそれもそのはずで、なぜなら彼は、そもそもが「負の感情」を集めて、捏ね繰り回して生まれた生き物だからだ。いろんな人間が、いろんな経緯や感情を積み上げて生んだ「負の感情」を、その上澄みだけを拾い集めたのだから、彼の「負の感情」には理由がないし、原因もない。必要ともしない。だって、人間じゃないから。

「そういう生き物」としか言いようがない。

「人間に代わってこの世界を~」ってのも、そんなに真剣に取り組んでいるようには見えないし、

おそらく、行動理念なんてものもなくて、彼が動くのは、彼の中にある「負の感情」がそうと動かしているから、なんじゃないかとも思ったり。

 

人間の感情から生まれたくせに、全く人間らしくないし、でも人間を感覚的に理解しているし、ぶうたれたりはしゃいだりする姿は、人間の感情と似ている。

他の呪霊と比べると、ずっと人間らしい見た目をしている、かと思えば、とんでもないフォルムチェンジをしたりもする。

「人間っぽい」と「人間とは明らかにちがう」の間を反復横跳びする、本当に不可解な、ゲシュタルト崩壊を起こしそうなキャラクター。敵として、あまりにも魅力的すぎる。

f:id:Eve1995:20230919171646j:image

ぽんぽんと、おもちゃのように人間を扱う(結果、殺す)様が、「絶対に人を殺したくない」虎杖と対になるのも、面白い。

 

あとやっぱり、声によるキャラクター付けが良すぎる。たぶん、先に原作で読んでいたとしても、アニメで観て余計好きになってたと思う。

信長さん、すごい。

個人的に、あんまり悪役のイメージなくて、どちらかと言うと主人公側にいる印象が強かったので、キャスティングを知った時は意外だったんだけれど、第一声からスタンディングオベーションでした。

ありがとう、信長さん。お陰様で、真人くんがめっちゃ好きです。

 

あとあと、自閉円頓裹!大好き、キモすぎて。(※褒めてる)

f:id:Eve1995:20230919172526j:image

あとあとあと、その自閉円頓裹の劇伴がめっっっちゃくちゃ好き…!

 

 

OP良すぎ問題

特に、「廻廻奇譚」「青のすみか」が好き。

 


www.youtube.com

「廻廻奇譚」は、この1曲だけで作品の自己紹介になるくらい、作品に合っている。「アニメのOP」としての役割を、十二分に果たしてくれていると思う。

疾走感はしっかりありつつ、変拍子やダークな雰囲気もある。ほんと、何食べてたら、こんな面白いメロディ進行思いつくんすか…?好きです。

 


www.youtube.com

「青のすみか」は、どストレートに爽やかで煌めいていて、でもはっちゃけた明るさではなくて、それこそ、高校生以上くらいの爽やかさなのが、また絶妙。

それと、この曲に関しては、OPアニメとの相乗効果が本当に素晴らしい。個人的に、バトルもののOPによくある、「本編にありそうでないバトル描写のサビ」が大好きなので、高層ビルから落ちながら闘う五条と夏油の図は、いっそ楽しそうですらあるのも相まって、そこだけでも何度も観てる。

元々青色は好きだったけれど、これがあまりにも綺麗すぎて、ますます好きになった。

 

(ごめんけど、自分音楽に関しては酷い「スピード狂」なもので、特にポップスのバラードってよっぽど興味ないので、正直EDはあんまちゃんと聴いてない。ごめんよ。

でも、別に呪術だけがそうってわけじゃないから、セーフ。セーフじゃないけど。ごめんよ。)

 

で、最新の渋谷事変OP。


www.youtube.com

曲は、ジャンプ作品のOPとは思えないほどダウナー系で面白いし、ひたすらオシャだし、前半(過去編)と真っ向から対比させた、終始赤すぎる画面も良い。作画なんか、もう自分なんかがどうこう言っていいレベルじゃないほど、ハイレベル。

 

のだけれど、1つだけ。

…………見せすぎじゃね………?とは思った。

 

数多の考察系()YouTuberさんたちが、「新OPを徹底考察!」みたいな動画出しているけれど、考察も何も、これ見りゃ7,8割って感じじゃないです?(というか、このOPに関する考察動画は、「考察」じゃなくて「解説」なのでは…?)

もちろん、ぼんやりではあるんだけれど、

「この人に何か起きるよ〜」

「この苦しんでる人は、あの人だよ〜」

みたいなのがてんこ盛りで、それ先に出しといちゃうんだ…とは思った。

 

まあでも、公式からの「準備運動しとけよ」ってメッセージなのかもしれない。

 

 


f:id:Eve1995:20230919171705j:image

 

長くなりましたが、今週分の放送には間に合わせたかったので、どうにか書き終えて満足です。本格的な“事変”、楽しみです。

冒頭の通り、「ジャンプ作品」に慣れていないもので、「ジャンプ作品の見方/楽しみ方」が間違っていないかなと、ちょっと不安。そういうところあったら、是非ご指摘ください。

 

ところで、実はもう1人、気になるキャラクターがいるんですよ。

登場はもっと先、言うたら3期になると思うんですが、出てきたら絶対自分好きになるだろうなって、謎の確信があります。原作は追えていないので、うっすら知ってる程度なんですが、それでも既に惹かれていますし。

推しと言うよりは、「おもしれー男」枠的な。声が誰になろうとも。

だからね、すごく楽しみです。登場が。

禪院直哉。