日常/非日常

びっくりするほど雑食

アニメ「ブルーロック VS. U-20 JAPAN」感想

終わってしまった…。

思えば、去年のちょうど今日くらいに、エピ凪のムビチケを買いに行きました。

あれから1年。

4月にエピ凪でキャッキャしたかと思えば、

5月には最推しに情緒をぶち殺され、

極めつけに、10月からアニメ2期で毎週奇声を上げるという、

個人的に、ブルーロックまみれな1年だった気がします。

本当に楽しい推し活年だった、2024年の締めくくりが、ここまではちゃめちゃに盛り上がるものになろうとは。

 

ということで、興奮冷めやらぬまま、勢いのままに、

感想、と呼ぶほどでもない、オタクの好き語りを垂れ流したいと思います。

対戦よろしくお願い致します。長いよ。

 

 

※当然ながら、アニメの内容のネタバレを含みます。未視聴の皆様はお気を付けて。

※一部、原作範囲のネタバレに抵触します。ど~~~しても語らずにはいられない、生粋のオタク気質故申し訳ありませんが、改めてワンクッションは挟みますので、どうぞご容赦ください。

※自分は、本誌最新話まで履修済みの者です。

 

 

 

動きと声で鮮明になるもの

どんな作品にとっても、アニメ化って1つのめでたい出来事だろうし、作品がより世間に知れ渡るチャンスという面でも、かなり有意義なことだと思う。

でも、じゃあ人気なら何でもアニメ化すりゃいいのか、って言うと、そうでもない。

1コマ1コマの止め絵という“動き”で見せるからこそ、映える作品だって絶対ある。

なぜアニメにするのか、なぜ動かして声をつけるのか。

その“理由”って、そうそう適当に扱っていいものではないと思う。

 

何が言いたいかと言うと、

今回のU20戦アニメ化は、本当に大成功だったと思う、ってこと。

 

原作の中でも大好きな試合で、何度も読み返して、内容は全部わかっているはずなのに、

動きがついて声がつくことで、サッカーというスポーツへの解像度が更に上がった。

「ブルーロックが勝つ」「最後に潔がシュートを決める」

その事実を、当たり前にわかりきっているはずなのに、すべてのプレーを食い入るように観ていたし、

特に13,14話なんて、息をするのも忘れるくらい、ハラハラしながら観てしまった。

ありとあらゆるスポーツとの因果を断ち切って生きてきた自分が、まさか、スポーツアニメの試合で涙する日が来ようとは…。

 

そして、動画で観ることによって、

ブルーロックがFWばかりの集まりであること、を改めて鮮明に感じられた。

明確に役割分担がされたU20との比較のせいもあるし、

いつどのタイミングでも、全員が「俺がゴールする」気でいるのが、動きからも声色からもひしひしと伝わってきて、

ゴール前での攻防戦の熱気たるや、凄まじいものがあった。

 

もう1つ、アニメ化で自分の解像度が上がったのが、キャラクターたちの人間性

特に、

正直、1期までの内容だと、凛の印象って「ブルーロック最上位」程度でしかなくて、

そこまで際立った印象があるかと言われると、そんなに…という感じだった。(性格はとてつもなく際立っているけれど)

けれど、今回の試合(と、最近原作で掘り下げがあった部分)で見て、彼のことがだいぶ見えてきた。

糸師凛は、ただ性格のキツい、クールで一匹狼なサッカー強者じゃない。

この子は、モンスターだ。

ブルーロックは個々人の掘り下げがかなりしっかりあって、

「あぁ、だからこういう性格に育ったんだね」と思えるような生い立ちや趣味嗜好が、それぞれしっかり設定されている。

彼だけじゃないかな、そういうのほとんどないのって。

 

「気持ちわりぃ」の衝撃たるや。

何が彼をここまでさせるのか…と考えたりもしたけれど、たぶん“何が”とかじゃないんだろうなぁ。強いて言えば、元々もっていた異質な部分を、冴の金属バットホームラン(言い方)で覚醒させてしまったのかなと。

悪役、では決してないんだけれど、だからって仲間では絶対ないし、(所謂一般的な)ライバルでもない。

彼のあの性格が軟化することは、即ち彼ではなくなってしまうことのような気がする。

もっと言うと、才能が死ぬことと同義なんじゃないかな。

でも、あまりにも特殊なその感性で、彼にとってこの世界ってどうなんだろう。ものすごく生き苦しいんじゃなかろうか…なんて、延々と考えてしまう。

こんな風に凛に思いを馳せてしまうのも、アニメの凄まじい演出(「気持ちわりぃ」の気合いの入り方、笑ってしまうほど凄まじかった)と、内山さんの素晴らしい表現のお陰。

ありがとうございます。凛への恐怖心が増幅しました。

潔、背後と夜道には十分気を付けようね。

 

それともう1人、愛空

もちろん、原作時点でも「良いキャプテンだなぁ」と十分に感じていたんだけれど。

彼に関しては、とにかく声の力が大きい。

日野さんの包容力どうなってんの…?声帯から、豪華料理と羽毛布団に露天風呂付きの高級旅館でも出てきてんの???

「FWの夢を蔑ろにされ、周囲の期待に応える形でDFになった」でまとめてしまうと、何だか“かわいそうな人”で終わってしまう、凡庸なキャラクターだったかもしれない。

でも愛空の精神性は、そこではなく、

「世界一のDFになって、世界一のFWという花を咲かせたい」

というところに着地している。言い換えると、

「世界一のFWという花を咲かせることのできる、世界一のDFになりたい」

ということ。これって、立派な“エゴ”だ。かわいそう、なんて安い言葉で片付けるには、熱すぎる。

どうしても、FWという花形のことばかり考えがちになってしまう作品ではあるけれど、

だからって、DFをただの“引き立て役”にはしない、DFのプライドをも輝かしく見せてくれる。二子も然り)

そりゃ観ていて楽しいに決まってるんだよなぁ。

 

そしてそして、潔世一~~~~~!

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俺たちのエゴイスト。

もう何か、ほんと、すごすぎて。

作品知らない人に、「ブルーロックの主人公ってどんな人?」って聞かれても、「見ろ」としか言えないと思う。我々の次元の言葉では表現できない。

ラストのラスト、本当にこれで決まりのラストゴールなんて、主人公がやるに決まってるんだよ。そんなこと、見なくてもわかってるのよ。

でも、しっっっっっかり感動させられてしまう。

そんな、ラストゴールでした。

無音の数秒、ボールに足が当たった瞬間の衝撃、一瞬の息を吸う音。何もかもが素晴らしかった。

先日の人気投票があまりにもぶっちぎりで、若干疑いの念をもったんだけれど、このゴール見た瞬間に納得しました。こりゃ22万票で1位獲るわ。

浦さんのお芝居も、本当に最高。いやもはや、「お芝居」「演技」と呼ぶのも失礼なんじゃ、と思うくらい、ずっと「潔世一」だった。本当にありがとうございます。これからも、お世話になります。

 

そんなこんなで、

ますます、この先の彼らの活躍を追いかけたくなった2期でした。

 

 

おかえり、「あでぃしょなるたいむ」

今でも繰り返し見るくらい、1期から大好きだったので、

2期でパワーアップして帰ってきてくれて、本当にうれしかった。

 

ぶっ飛んでいるけれど、どこか腑に落ちると言うか。

「でも、確かにこの子はこういうこと言うよな…」

みたいな、(特にこの2期のあでぃしょは)謎の説得力がある。

改めて、ブルーロックのキャラクター造形の緻密さがすごい。

 

どれも甲乙つけ難いぶっ飛びっぷりで大好きなんだけれど…。

自分の好みでは、

 

5位 ♯35「私物チェック」(その見た目で「お姉様系?!」とか言うな仁王、可愛いな)

4位 ♯27「忍びの極意」(乙夜のノリ、大好きだ~友達になりたい)

3位 ♯29「天然コミュニケーション」(全方位可愛い)

2位 ♯32「凡でも鑑定団」(舐岡ァ…)

 

そして、1位。


www.youtube.com

おかえりバロバロキュン♡♡♡

1期のあでぃしょより、格段に可愛くなっているのが、何よりもオモロイ。

この「メイド馬狼」という概念、そもそも1期あでぃしょがなければここまで膨らまなかったわけで、

その場合、「バロバロキュン」というワードも、マジのコラボカフェも、この世になかったんだろうなと思うと、なかなか感慨深い。(感慨深い…?)

可愛いよ、照英。チェキ、ご実家に送っておくね。

 

あと、2期からちょいちょい出てきた、デフォルメくんたちがまあ可愛いの何の。

以下、お気に入りをいくつか。

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(この立ち姿だけで、シャキッとしているか、やる気ないか、一目でわかるのすごいな…絵描ける人すごい…。凪の前歯大好き)

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あでぃしょ然り、あと、千切のママとお姉さんの名前の件も然りなんだけれど、

こういう端々で、原作サイドとアニメサイドとの関係の良好さを感じられて、個人的にすごくうれしい。

昨今、その両者間でのいざこざがやたら問題になるので、余計に。

原作先生お三方がノリノリなのも良いし、

それにアニメ陣営が本気で乗っかってくれているのも良い。

エイトビット、作画がどうちゃらといろいろ言われていますけれど、決して、作品を適当に作るような人たちではないんだろうな…と思います。思いたい。

 

 

ミヒャエル・カイザー

さて。

推しの話をします。長いよ。

 

出ましたね…。遂に…動いた…カイザーが…。

そして……しゃべった……!

 

 

ひょえええええええええええええええ

安心と信頼が固すぎる。スーパーベテラン、いやもはや“皇帝”…?

ただでさえ、國神登場でヒェッしてたのに、

青薔薇の置かれたデスクに息が止まり、

お御足のご登場に頭ぶち抜かれ、

口が動いて胃が痛くなり、

声が聞こえて奇声を上げ、

その後1時間ほどのたうち回りました。

「アニオリでしゃべるかも」とは思ってたけども。思ってたけどさぁ。

本当にしゃべるとは思わんじゃん…!

ありがとう…本当にありがとう…。

 

 

※以下、ミヒャエル・カイザーに関わる重要なネタバレを一部含みます。

明確な表現は避けますが、アニメでの描写が3期よりも更に後になりそうなのと、

原作でもだいぶ渋ってお出しされた、彼の根幹の部分が関わってくるので、

アニメ勢の皆様は、本当にお気を付けください。

(個人的に、彼のプロフィールについては、

彼が、如何にド畜生で最低な人間かということを骨身に染み込ませた上で知るのが、いっちばん面白いと思いますので、

どーしても気になる方は、ぜひ!単行本を!この感情を、ぜひトゥギャザーしましょう)

 

 

そんなこんなで、脳破壊待ったなしのご登場だったわけですが。

キャリーケースもあったし、あれはホテルの部屋かな?

もう日本にいるのかと思ったけれど、まだオーナーたちのAgreeがあったばかりだし、普通にどこかで遠征中だったのかな。

 

で、あの…ありましたよね……ボールが…クソ物くんが………。

やめろよ、そういうの…情緒しぬど…。

カイザーとクソ物くんとの関係性?も、何かこう…来るものがある。

無人島のお供を聞かれて、迷いなく「自分のボール」(「自分のボール」(震え声))と答えるし、

15歳の日の騒動の中で、手放していてもおかしくないのに、今でも大事に持っているどころか、遠出に連れて行くってさ…。

あのカイザーが、このボールにだけは、心を許しているような印象があるんだけれど、でも同時にこのボールって、彼の過去の象徴なわけで。

この子が傍にいる限り、この世に存在している限り、カイザーはあの過去と完全に決別したとは言えないんだよね。

それって…どうなんだろう…。それで彼は幸せなのか…と思う反面、でも彼の“幸せ”って、そもそも一般的な“幸せ”なのか?とも思う。

絶対的に理解することができない男、“理解”なんて傲慢だと突き付けてくる男、ミヒャエル・カイザー。ウーン………底なし沼。

何で、ほんの数秒の登場シーンで、ここまでの感情引きずり出されてんだよ…。むりつら…。

どうか、一生一緒にいてやってくれな、クソ物くん。

 

演出的な面で言うと、

アニメ勢には、「誰?!」という衝撃を与えつつ、

原作勢にも、「おま…それ…」という衝撃を与えるという、上手い見せ方。

頭良〜〜〜ありがとうございます。

 

個人的に、宮野さんが担当されているような、“王道”なキャラクター?(上手く言い表せないけれど)には、あまりハマらないひねくれ者なので、

まさか、CV: 宮野真守が推しになる日が来ようとは…と、謎の驚きを感じている。

カイザーをやってくれてありがとう、宮野さん。

これからたくさんお世話になります。

どうぞ、クソよろしくお願い致します。

 

ちょっと心配なのは、

前回話した通り、ネオエゴイストリーグをどう分割して構成するかということと、

カイザーの作画カロリーがはちゃめちゃに高いこと。

髪だけでも骨が折れるだろうに、タトゥーまでグラデーションしていやがる…。

そもそもの薔薇が、描くの大変そう。デイジーとかチューリップだったらよかったのにね…。

3期、楽しみっちゃ楽しみなんだけれど、アニメーターの皆様、本当にお身体にはお気を付けて…。

(逆に、止め絵とはいえ、これを数年間ほぼ毎週描いているノ村先生、本当にすごいな…。でもたまにはしっかり休んでくれ!!!)

 

 

 

そんなこんなで、勢いのままに、感想文でした。

もっとちゃんと書けた部分とか、後から書き足したくなる部分とか、あるんだろうと思うけれど、

鉄は熱い内に叩きのめしたかったので(あと、年内に収めたかったので)、とりあえずは満足です。

 

 

改めて、

原作、劇場版エピ凪、そしてアニメ2期、その他グッズ制作やコラボ企画諸々、

今年も全力で「ブルーロック」という作品を動かしてくださった皆様に、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

楽しい時間を、素晴らしい体験を、本当にありがとうございました。楽しかったです。お疲れ様でした。

来年も、楽しませていただきます!

 

 

 

では皆様、良いお年を。