「偶然見つけたハル」でロウンくんに魅了され、
せっかくだから出演作あれもこれも観よう!
と、「恋慕」「明日」観ました。
「恋慕」も観終わっているのですが、先に、こちらの感想などなど。
長いよ。
※核心は避けますが、各回のネタバレに軽く触れる可能性があります。お気を付けて。
※低評価も遠慮せず書きます。あくまで一般人の主観ゴリゴリの感想でしかないのですが、「最初から最後まで全部好き!」な方はお気を付けて。
リアル+ファンタジーの社会派ドラマ
シンプルに、面白かった!
各回で扱う“問題”は、なかなかリアルで、(あまり良くないことだけれど)周りを見回せば転がっていそうなものばかり。それを、「死神」というファンタジーな力で解決していこうというのが本筋。
ともすると、「んなアホな」展開になりかねないけれど、大部分は、そう感じることはなかったかな。バランスがちょうど良かったのかも。
ちょっと惜しいなと思ったのは、走馬灯葬儀社や死神の設定諸々。
設定自体は大好きな部類だし、前述の通り、決して本筋の邪魔にはならないので、使い方としては間違っていないと思うんだけれど。
ただ、もうちょっと、サポート要素としてのファンタジー能力は、使ってもよかったんじゃないかなとは感じた。意外と肉弾戦と話術で解決していくので、せっかくのファンタジーなのに、勿体なかった。
常時使ってたのって、瞬間移動くらい?記憶の鍵とか、デロリアンみたいな車とか、「おお!」と思ったけど、それ以降ほとんど出なかったのが残念。
そうなってくると、彼らが「死神」である意義が薄れてしまう。
「悪役」のいない死神キャラクターたち
ピンクヘアにマゼンダアイメイクのチーム長、超絶お洒落で超絶かっちょいい。
毎回コロコロ変わる衣装も、変わるだけで面白いのに、毎回ちょっと奇抜なところがあって、でもばっちり似合ってて、本当に見てて楽しかった。おしゃれ女性キャラは、これだけで見る価値あるから、やっぱ全作品に1人はいるべき…!
キムヒソンさん、30代くらいかな?いや全然若手に負けてn御年48?!?!?!?!?!?!?!
欲を言えば、チーム長のスタートが、もうちょっと「仕事」脳でもよかったかなとも思う。
思ったより始めから善い人だったから(いいことなんだけど)、ジュヌンに感化されていく様がちょっとわかりづらかった。
まあ、あの過去と経緯を思えば、そうはいかないよなとは思うんだけれど。
イム代理、クール系かと思いきや、序盤から結構オモシロ男だった(褒めてる)。
途中で毛先の金髪切り落としちゃったのは、何だったんだろ…。営業部はそういうのダメだったんかな。
イム代理がジュヌンとだんだん距離が縮まってる辺り、王道だけれど、見ててほっこりした。こういうの好きです。
そんで、アラームの曲マジで好き。聞き間違いでなければ、
「かえ、かえ、かえ、かえ、帰りたいで~す♪残業、残業、残業、残業、マジ嫌で~す♪」
って歌詞だったと思う。あれを上司の目の前で流すメンタルの強さ、すごすぎ。
熱血主人公チームの王道な冷徹ライバルキャラだった、引導チーム長。
とは言え、「悪い人」では決してなくて、自殺への理解は出来なくとも、自殺志願者の人生そのものを否定したりはしないし、他人への敬意はちゃんとある人だなと感じた。
と言うか、現実的に、自殺志願者には、「死なせてあげる」ことも時には救いになると自分は思っていて、そういう意味でも、彼の主張はこの作品に存在して然るべきだと思った。(でも自殺したら即地獄行きやでっていうのは、この作品でのみの設定なので、一旦置いておいて)
ハ、ハデス代表~~~~~~~!!!!
かっこよすぎてびびった。
こんなにかっこいいのに、出番あんだけだったのすごい残念…。もっとラスボス的な感じで、存在チラつかせててもよかったんじゃないかなーと思ったりもした。
どうしても「悪側」に見えがちだけれど、地獄だって、必要だから存在するわけですし。
従えてる地獄の役員たち(なのかな?)の強さ見る辺り、毎日、相当ヤベェヤツらを相手にしてんだろうな…とか、至極どうでもいいこと考えた。マジお疲れ様です。
「お前だよ」大賞
お前だよ。
もちろん、いい意味でね。
もう“如何にも”な、典型的イノシシ型正義漢主人公(本体は結構深刻だけれども)。
口はよぅ動くし、すーぐ首突っ込むし、ダメって言われるとやっちゃうし、3秒で気持ち切り替わるし、かと思いきや立ち直れない回来るし、ちょっと褒められると調子乗るし、声でかいし。ついでに身体もでかい。
時に良い清涼剤。時にちょっとウザい。
そこがいいところでもある。
これは、好き嫌いかなり分かれるキャラだろうな~~~と思った。
友達にするには大歓迎だけど、部下だったらどうだろうねぇ(満面の微笑み)。
「こんなキャラにこんなイケメンが…」と思ったけれど、むしろ、こんなキャラだからこそ、顔の良さでバランス取らないと、マジで嫌われてしまうから、このキャスティングなのかもしれない。知らんけど。
個人的に好きなのは、喜んで、うひょうひょ言いながらの走り方、跳ね方。あの絶妙なキモさ何なん。3話の車庫シーン大好き、キモくて。
あんなに顔がいいのにキモいの、自分がおかしくなってんのかと思った。
ロウンくん、「オハル」とも「恋慕」ともちがうキャラクターでびっくり。
この撮影で3年分くらい泣いたのでは?ってくらい、毎回泣いてたし。マジお疲れ様やで。
こういうぶっ飛びキャラを思いっきり出来るのは、結構すごいと思う。実はめちゃくちゃコメディ向いてるのでは?ロウンくん、今度ぶっ飛びラブコメやろうよ!
個人的に大好きな、あの大型犬っぷりは相変わらずご健在で。今回もしっかり、チーム長のワンコでしたね。
「恋慕」もめちゃくちゃワンコだったし、もう「国民の年下男子」じゃなくて、「国民の大型犬」にしようよ、二つ名。
ところで、俺たちのハルどこいった????(滝涙)
特に印象的だった回
毎回割りと、走り回って闘って、だったから、そういう意味でも、大きな波風のない戦争回は良かったし、印象的だった。
終盤のお見送りシーンは、ちょっと大げさ(BGMも含めて)な気もしたけれど、制作陣の敬意が込められてるんだなと思えば、そこまで気になることでもなかった。
お花の部屋での「オモニ…!」で、なぜか突然ボロ泣きしてしまった…。未だに、何で泣いたのかよくわからんのが怖い。
これだけ番組全体で敬意を表したこの戦争、まだ完全には終わってない、というのが、何とも皮肉だなと。
当たり前のように「兵役」という単語が浮遊する韓国エンタメ界だけれど、とんでもないことだよ、ほんと。
早く終わって、とはもちろん思うんだけど、どうやって、どこに折り合いを付けて終えるかが全然見えないんだよなぁ…。
ちょっと疑問なのが、おじいちゃんにはジュヌンはあの姿(ロウンくん)で見えてたんだよね?死が近いからってこと?
その説明、あったっけ?見落としてただけだったら、ごめん。
毎回思ってたんだけれど、“各回のメイン”の皆さんが本当に上手い。
特に、1話の元いじめられっ子といじめっ子。
もう見ていて、しんどい、しんどい。ボールペンの音で笑う演技、ほんと壮絶だったし、こんな美人なのに笑顔が全然綺麗じゃなくて、反吐が出そうだった。彼女らがあまりにも凄まじくて、2話でリタイアしそうになったほど。
幽霊奥さんも、ちょっとウザい女になりかねないところ、仕草や目線の可愛いさで完全カバーしちゃうくらい可愛かった。難しいことなんて1つもなく、彼女はただ、本当に彼のことが大好きなだけなんだな、とひしひしと感じた。
あと、ブローカー。笑い方キッッッッッッッッッモ!!!!!!(めっちゃ褒めてる)でも実際、ありそうっちゃありそうな仕事なのが怖いな…と思った。
突然思慮浅くなる後半戦
後半戦から突然、人が変わったかのように出来が落ちてしまったのが、最大のがっかりポイントだった。
何と言うか、思慮浅い。こんなに重くてリアリティのある題材を扱っているのに。それぞれのパンドラの箱に、「取り扱い注意」ってでかでかと書いてあるはずなのに。
※以降、強めの低評価とネタバレ入ります。お気を付けて。
まず、拒食回。ちょっと、ウーン。
とにかく、話の収集が突然すぎた感じ。特に、ジュヌンの妹の話。もっと伏線張れなかっただろうか。
「そーいや、うちの妹も一時、めちゃくちゃ太ってさぁ〜〜そしたら急に食べないとか言い出すしさぁ〜〜よくわかんなかったわぁ、あん時ぃ」
みたいなことを、イェナさんの目の前ででけぇ声で言っちゃう、アホのジュヌンがいてもよかったと思う。
せっかく、そういう使い方ができるキャラクターなんだから、多少お決まり展開臭がしても、1回ジュヌンにずっこけさせてめっちゃ怒られて反省してからの、最後の説得を任せる、って流れの方が、高低差も出せるし、こちらとしてはわかりやすい。
檻とか鍵とかいう比喩も、いまいちスッと入ってこなかった。容姿の話なんだし、檻よりも、「鏡」では…?まあ、それは人それぞれか。
「自分で作った檻の鍵は自分で開けなきゃ」っていう話だったけれど、ウーン。それはそうなんだけれども。それが出来りゃ苦労はせんのだよ。
積もりに積もった数年分の歪んだ自己認識から解放してあげるには、救いの一手が弱かったように感じた。
あと(人にもよるだろうけれど)、そんな急に食べられるようにはならんやろ。まずは味のある飲み物からだと思う。
イェナさんに必要なのは、ちゃんと病院へ行って、適切なケアを受けることだと思う。下手すると、今度過食に転がる危険性もありますからね。無理しちゃダメよ。
なーんか、拒食症への理解が浅いというか、扱いが雑というか。本当にちゃんと勉強した?当事者の話とか聞いた?とか思ってしまった。
ボラムさんは好き。可愛い。
で、ワンコ回。結構、ウーン。
だったらワンコにしゃべらせようよ!
これに尽きる。
でなきゃ、しゃべらずともテレパシーとかで会話できることにしちゃうとかさ。ここで「ファンタジー」を使おうよ!
ワンコ自身の気持ち・言葉が、ワンコの口からは1つも出て来ず、あくまで人間様が憶測だけで話を展開していっているだけなので、なーんか、人間の自己満に見える。
あとさ、
何でワンコの走馬灯を観てるはずなのに、第三者視点の映像入るんだよ、おかしいだろ!!!
何で体調不良の前兆1ミリもないのに、急に眠るようにしぬんだよ、都合良すぎだろ!!!
家族にワンコがいる身として、余計モヤモヤしてしまった。
ワンコの気持ちが人間にわかるわけがなかろう、別の生き物なんだぞ。
地面から1メートルもない四足歩行で、昼間は狭い家の中に閉じ込められて、日に1時間前後決められた道を歩くだけの自由。食事の時間も内容も量も、自分では決められない。そんな生活を送ったことがある人間だけが、ワンコの気持ちを代弁できるのではないでしょうか。ま、どうせ暴論ですが。
前2つに比べれば、通り魔回は、まあまあ。
ただ、「双子」である意味は何だったんだろ?別にあの2人が、兄妹でも姉弟でも、いっそ全く血の繋がっていない恋人同士でも、この話は成立するのでは?
ちょっと、男女の双子に夢見すぎてる感も含めて、「双子」という特殊な設定の意義がよくわからなかった。
そして、みんな大好き第13話ですが。
それはまた別の記事にします。
(6/30 追記 ↑ 大不満ぶちまけ回、公開しました。どうぞお気を付けて)
急に毛色の変わる過去編
11話からの視聴が全然進まなかった、最大の理由がこれ。
別に、過去編がいらないというわけではなく。
死神という存在が、それなりに特別に描かれている以上、重い過去とか、ある程度はあって当然だとは思う。
何だろう、何と言うか…「この物語にこの過去?」と感じてしまった。
と言うのも、本作はずっと「人の心に寄り添う物語」でやってきていて、それを視聴者も追体験できるように、前述の通り、「身の回りで起こり得る問題」を取り上げてきていた。
それによって、この作品の狙いは、視聴者に「共感してもらうこと」だと感じたのだ。
視聴者の中にも、人生にネガティブになっている人や、ともすると、少なからず自殺願望をもっている人がいたかもしれない。そういう人にとって、完全にではなくとも、ある程度の救済には十分になってくれる物語だと思えた。まだそういう経験がなくても、これからそうなってしまった時の、1つの心の引き出しにもなってくれる。
「死にたい」と言って行動を起こす志願者たちが、結局、チーム長の問いかけに対して、「本当は生きたいんです…!」と痛々しく叫ぶ姿に、自分を重ねた視聴者も、1人くらいはいたかもしれない。
そのラスト、本作のメインイベントとも言える、「チーム長の悲しい過去」が、全くもって現実の我々とはリンクしないものだった。それがもやもやする。
いや突然、女真族とか言われても…丙子の乱とか言われても……500年前とか言われても…。
しかも、え?別の部族に捕らえられて?命からがら逃げてきて?「国境を越えたら逆賊」とか言われて?差別されて?
え?どこに共感しろと???
こんなところで突然ファンタジーを使わなくていいのよ。
一応、あのアイドルちゃんはチーム長と因縁があったけれど、彼女の自殺願望と前世はほぼ無関係だし。
だったら、彼女の「旅芸人になりたかった」をもっとピックアップして、現代でのアイドル業とダブらせれば、それなりに繋がってるようにも見えただろうに。
チーム長「今世では夢が叶ったのに、どうしてこんな目に…」
的な一言があっても良かったのではないだろうか。
あと、(これは韓ドラの激重過去あるあるだけれど)1話から過去を小出しにするのは、手法としてはわかる。
わかるんだけど、小出しすぎて何もわかんねぇ。
こういうのって、それまでにある程度「きっとこういうことなんだろうな」という予想を立てられるくらい匂わせておいて、当番回で大発表されるのが楽しいんだと思うのだけれど。少なくとも自分は、その予想が大当たりでも、超番狂わせが起きても、どちらでも楽しい。
女真族云々はそりゃ説明しきれないから無理だろうけれど、せめて、引導チーム長との因縁は、もっと早く判明しててもよかったんじゃなかろうか。
イム代理の過去は突然すぎ。
もっと匂わせろ。嗅がせろ。当番回で全部やるな。長いよ!!!!!!
無難な大団円
「それでいいのか?」と少なからず思った、事件の展開だったけれど、その後の全体の畳み方としてはかなり無難で、ものすごくいい意味で普通で良かった。
ライバルとの和解(しかもチームに入ってくれる)、右腕キャラの昇進。
「臨時メンバー」だった主人公の離脱、そして、この期間の記憶を失う。
正直、「ジュヌンどうするのかなー」と考えなかったわけではないのだけれど、でも元々の性格の上、この経験をしておいて、「家族を捨ててここに残る」選択を彼がするとは思えなかったので、どんでん返しされなくてよかった。
記憶も、仲間のことはそりゃ寂しいけれど、人間として生きていくには忘れてしまった方がいいような場面もあった。
それに、彼らには50年後にまた会えるみたいだし。何だろう、この「50年」は全然寂しくない。むしろ「すぐ会えるじゃん!」な気楽な気分でいられる。
個人的には、この後あのアイドルちゃんとどうやって出逢って縁が出来るんだろうと考え出すと、ときめきが止まらないです。幸せにしてやれよ!!!!!!!
にしても、ジュヌンのいない危機管理チーム…。
すごい静かだろうな(滝涙)
と言うわけで、「明日」、感想は一旦ここで切ります。
「社会派ドラマ」って言われると、結構説教クサいイメージがあって、生産国を問わず、あまり観たことなかったのですが、良い導入になってくれたドラマでした!
ところで、ロウンくんのドラマ新作がそろそろ公開みたいですけれど、あらすじ5回くらい読みました。
まだ意味がよくわからないです。
とりあえず怖い()ので、公開後、ネットの反応を待とうと思います。