日常/非日常

びっくりするほど雑食

「明日」感想

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「偶然見つけたハル」でロウンくんに魅了され、

せっかくだから出演作あれもこれも観よう!

と、「恋慕」「明日」観ました。

 

「恋慕」も観終わっているのですが、先に、こちらの感想などなど。

長いよ。

 

※核心は避けますが、各回のネタバレに軽く触れる可能性があります。お気を付けて。

※低評価も遠慮せず書きます。あくまで一般人の主観ゴリゴリの感想でしかないのですが、「最初から最後まで全部好き!」な方はお気を付けて。

 

 

リアル+ファンタジーの社会派ドラマ

シンプルに、面白かった!

各回で扱う“問題”は、なかなかリアルで、(あまり良くないことだけれど)周りを見回せば転がっていそうなものばかり。それを、「死神」というファンタジーな力で解決していこうというのが本筋。

ともすると、「んなアホな」展開になりかねないけれど、大部分は、そう感じることはなかったかな。バランスがちょうど良かったのかも。

 

ちょっと惜しいなと思ったのは、走馬灯葬儀社や死神の設定諸々。

設定自体は大好きな部類だし、前述の通り、決して本筋の邪魔にはならないので、使い方としては間違っていないと思うんだけれど。

ただ、もうちょっと、サポート要素としてのファンタジー能力は、使ってもよかったんじゃないかなとは感じた。意外と肉弾戦と話術で解決していくので、せっかくのファンタジーなのに、勿体なかった。

常時使ってたのって、瞬間移動くらい?記憶の鍵とか、デロリアンみたいな車とか、「おお!」と思ったけど、それ以降ほとんど出なかったのが残念。

そうなってくると、彼らが「死神」である意義が薄れてしまう。

 

 

「悪役」のいない死神キャラクターたち

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ピンクヘアにマゼンダアイメイクのチーム長、超絶お洒落で超絶かっちょいい。

毎回コロコロ変わる衣装も、変わるだけで面白いのに、毎回ちょっと奇抜なところがあって、でもばっちり似合ってて、本当に見てて楽しかった。おしゃれ女性キャラは、これだけで見る価値あるから、やっぱ全作品に1人はいるべき…!

キムヒソンさん、30代くらいかな?いや全然若手に負けてn御年48?!?!?!?!?!?!?!

 

欲を言えば、チーム長のスタートが、もうちょっと「仕事」脳でもよかったかなとも思う。

思ったより始めから善い人だったから(いいことなんだけど)、ジュヌンに感化されていく様がちょっとわかりづらかった。

まあ、あの過去と経緯を思えば、そうはいかないよなとは思うんだけれど。

 

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イム代理、クール系かと思いきや、序盤から結構オモシロ男だった(褒めてる)

途中で毛先の金髪切り落としちゃったのは、何だったんだろ…。営業部はそういうのダメだったんかな。

イム代理がジュヌンとだんだん距離が縮まってる辺り、王道だけれど、見ててほっこりした。こういうの好きです。

そんで、アラームの曲マジで好き。聞き間違いでなければ、

「かえ、かえ、かえ、かえ、帰りたいで~す♪残業、残業、残業、残業、マジ嫌で~す♪」

って歌詞だったと思う。あれを上司の目の前で流すメンタルの強さ、すごすぎ。

 

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熱血主人公チームの王道な冷徹ライバルキャラだった、引導チーム長

とは言え、「悪い人」では決してなくて、自殺への理解は出来なくとも、自殺志願者の人生そのものを否定したりはしないし、他人への敬意はちゃんとある人だなと感じた。

と言うか、現実的に、自殺志願者には、「死なせてあげる」ことも時には救いになると自分は思っていて、そういう意味でも、彼の主張はこの作品に存在して然るべきだと思った。(でも自殺したら即地獄行きやでっていうのは、この作品でのみの設定なので、一旦置いておいて)

 

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ハ、ハデス代表~~~~~~~!!!!

かっこよすぎてびびった。

こんなにかっこいいのに、出番あんだけだったのすごい残念…。もっとラスボス的な感じで、存在チラつかせててもよかったんじゃないかなーと思ったりもした。

どうしても「悪側」に見えがちだけれど、地獄だって、必要だから存在するわけですし。

従えてる地獄の役員たち(なのかな?)の強さ見る辺り、毎日、相当ヤベェヤツらを相手にしてんだろうな…とか、至極どうでもいいこと考えた。マジお疲れ様です。

 

 

「お前だよ」大賞

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お前だよ。

もちろん、いい意味でね。

 

もう“如何にも”な、典型的イノシシ型正義漢主人公(本体は結構深刻だけれども)

口はよぅ動くし、すーぐ首突っ込むし、ダメって言われるとやっちゃうし、3秒で気持ち切り替わるし、かと思いきや立ち直れない回来るし、ちょっと褒められると調子乗るし、声でかいし。ついでに身体もでかい。

時に良い清涼剤。時にちょっとウザい。

そこがいいところでもある。

 

これは、好き嫌いかなり分かれるキャラだろうな~~~と思った。

友達にするには大歓迎だけど、部下だったらどうだろうねぇ(満面の微笑み)

「こんなキャラにこんなイケメンが…」と思ったけれど、むしろ、こんなキャラだからこそ、顔の良さでバランス取らないと、マジで嫌われてしまうから、このキャスティングなのかもしれない。知らんけど。

 

個人的に好きなのは、喜んで、うひょうひょ言いながらの走り方、跳ね方。あの絶妙なキモさ何なん。3話の車庫シーン大好き、キモくて。

あんなに顔がいいのにキモいの、自分がおかしくなってんのかと思った。

 

ロウンくん、「オハル」とも「恋慕」ともちがうキャラクターでびっくり。

この撮影で3年分くらい泣いたのでは?ってくらい、毎回泣いてたし。マジお疲れ様やで。

こういうぶっ飛びキャラを思いっきり出来るのは、結構すごいと思う。実はめちゃくちゃコメディ向いてるのでは?ロウンくん、今度ぶっ飛びラブコメやろうよ!

個人的に大好きな、あの大型犬っぷりは相変わらずご健在で。今回もしっかり、チーム長のワンコでしたね。

「恋慕」もめちゃくちゃワンコだったし、もう「国民の年下男子」じゃなくて、「国民の大型犬」にしようよ、二つ名。

 

ところで、俺たちのハルどこいった????(滝涙)

 

 

特に印象的だった回

毎回割りと、走り回って闘って、だったから、そういう意味でも、大きな波風のない戦争回は良かったし、印象的だった。

終盤のお見送りシーンは、ちょっと大げさ(BGMも含めて)な気もしたけれど、制作陣の敬意が込められてるんだなと思えば、そこまで気になることでもなかった。

お花の部屋での「オモニ…!」で、なぜか突然ボロ泣きしてしまった…。未だに、何で泣いたのかよくわからんのが怖い。

 

これだけ番組全体で敬意を表したこの戦争、まだ完全には終わってない、というのが、何とも皮肉だなと。

当たり前のように「兵役」という単語が浮遊する韓国エンタメ界だけれど、とんでもないことだよ、ほんと。

早く終わって、とはもちろん思うんだけど、どうやって、どこに折り合いを付けて終えるかが全然見えないんだよなぁ…。

 

ちょっと疑問なのが、おじいちゃんにはジュヌンはあの姿(ロウンくん)で見えてたんだよね?死が近いからってこと?

その説明、あったっけ?見落としてただけだったら、ごめん。

 

毎回思ってたんだけれど、“各回のメイン”の皆さんが本当に上手い。

特に、1話の元いじめられっ子といじめっ子

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もう見ていて、しんどい、しんどい。ボールペンの音で笑う演技、ほんと壮絶だったし、こんな美人なのに笑顔が全然綺麗じゃなくて、反吐が出そうだった。彼女らがあまりにも凄まじくて、2話でリタイアしそうになったほど。

幽霊奥さんも、ちょっとウザい女になりかねないところ、仕草や目線の可愛いさで完全カバーしちゃうくらい可愛かった。難しいことなんて1つもなく、彼女はただ、本当に彼のことが大好きなだけなんだな、とひしひしと感じた。

あと、ブローカー。笑い方キッッッッッッッッッモ!!!!!!(めっちゃ褒めてる)でも実際、ありそうっちゃありそうな仕事なのが怖いな…と思った。

 

 

突然思慮浅くなる後半戦

 

後半戦から突然、人が変わったかのように出来が落ちてしまったのが、最大のがっかりポイントだった。

何と言うか、思慮浅い。こんなに重くてリアリティのある題材を扱っているのに。それぞれのパンドラの箱に、「取り扱い注意」ってでかでかと書いてあるはずなのに。

 

※以降、強めの低評価とネタバレ入ります。お気を付けて。

 

まず、拒食回。ちょっと、ウーン。

とにかく、話の収集が突然すぎた感じ。特に、ジュヌンの妹の話。もっと伏線張れなかっただろうか。

「そーいや、うちの妹も一時、めちゃくちゃ太ってさぁ〜〜そしたら急に食べないとか言い出すしさぁ〜〜よくわかんなかったわぁ、あん時ぃ」

みたいなことを、イェナさんの目の前ででけぇ声で言っちゃう、アホのジュヌンがいてもよかったと思う。

せっかく、そういう使い方ができるキャラクターなんだから、多少お決まり展開臭がしても、1回ジュヌンにずっこけさせてめっちゃ怒られて反省してからの、最後の説得を任せる、って流れの方が、高低差も出せるし、こちらとしてはわかりやすい。

 

とかとかいう比喩も、いまいちスッと入ってこなかった。容姿の話なんだし、檻よりも、「鏡」では…?まあ、それは人それぞれか。

「自分で作った檻の鍵は自分で開けなきゃ」っていう話だったけれど、ウーン。それはそうなんだけれども。それが出来りゃ苦労はせんのだよ。

積もりに積もった数年分の歪んだ自己認識から解放してあげるには、救いの一手が弱かったように感じた。

 

あと(人にもよるだろうけれど)、そんな急に食べられるようにはならんやろ。まずは味のある飲み物からだと思う。

イェナさんに必要なのは、ちゃんと病院へ行って、適切なケアを受けることだと思う。下手すると、今度過食に転がる危険性もありますからね。無理しちゃダメよ。

なーんか、拒食症への理解が浅いというか、扱いが雑というか。本当にちゃんと勉強した?当事者の話とか聞いた?とか思ってしまった。

 

ボラムさんは好き。可愛い。

 

 

で、ワンコ回。結構、ウーン。

だったらワンコにしゃべらせようよ!

これに尽きる。

でなきゃ、しゃべらずともテレパシーとかで会話できることにしちゃうとかさ。ここで「ファンタジー」を使おうよ!

ワンコ自身の気持ち・言葉が、ワンコの口からは1つも出て来ず、あくまで人間様が憶測だけで話を展開していっているだけなので、なーんか、人間の自己満に見える

 

あとさ、

何でワンコの走馬灯を観てるはずなのに、三者視点の映像入るんだよ、おかしいだろ!!!

何で体調不良の前兆1ミリもないのに、急に眠るようにしぬんだよ、都合良すぎだろ!!!

家族にワンコがいる身として、余計モヤモヤしてしまった。

ワンコの気持ちが人間にわかるわけがなかろう、別の生き物なんだぞ。

地面から1メートルもない四足歩行で、昼間は狭い家の中に閉じ込められて、日に1時間前後決められた道を歩くだけの自由。食事の時間も内容も量も、自分では決められない。そんな生活を送ったことがある人間だけが、ワンコの気持ちを代弁できるのではないでしょうか。ま、どうせ暴論ですが。

 

 

前2つに比べれば、通り魔回は、まあまあ。

ただ、「双子」である意味は何だったんだろ?別にあの2人が、兄妹でも姉弟でも、いっそ全く血の繋がっていない恋人同士でも、この話は成立するのでは?

ちょっと、男女の双子に夢見すぎてる感も含めて、「双子」という特殊な設定の意義がよくわからなかった。

 

 

そして、みんな大好き第13話ですが。

それはまた別の記事にします。

idk95.hatenablog.com

(6/30 追記 ↑ 大不満ぶちまけ回、公開しました。どうぞお気を付けて)

 

 

急に毛色の変わる過去編

11話からの視聴が全然進まなかった、最大の理由がこれ。

 

別に、過去編がいらないというわけではなく。

死神という存在が、それなりに特別に描かれている以上、重い過去とか、ある程度はあって当然だとは思う。

 

何だろう、何と言うか…「この物語にこの過去?」と感じてしまった。

と言うのも、本作はずっと「人の心に寄り添う物語」でやってきていて、それを視聴者も追体験できるように、前述の通り、「身の回りで起こり得る問題」を取り上げてきていた。

それによって、この作品の狙いは、視聴者に「共感してもらうこと」だと感じたのだ。

視聴者の中にも、人生にネガティブになっている人や、ともすると、少なからず自殺願望をもっている人がいたかもしれない。そういう人にとって、完全にではなくとも、ある程度の救済には十分になってくれる物語だと思えた。まだそういう経験がなくても、これからそうなってしまった時の、1つの心の引き出しにもなってくれる。

「死にたい」と言って行動を起こす志願者たちが、結局、チーム長の問いかけに対して、「本当は生きたいんです…!」と痛々しく叫ぶ姿に、自分を重ねた視聴者も、1人くらいはいたかもしれない。

 

そのラスト、本作のメインイベントとも言える、「チーム長の悲しい過去」が、全くもって現実の我々とはリンクしないものだった。それがもやもやする。

いや突然、女真族とか言われても…丙子の乱とか言われても……500年前とか言われても…。

しかも、え?別の部族に捕らえられて?命からがら逃げてきて?「国境を越えたら逆賊」とか言われて?差別されて?

え?どこに共感しろと???

こんなところで突然ファンタジーを使わなくていいのよ。

 

一応、あのアイドルちゃんはチーム長と因縁があったけれど、彼女の自殺願望と前世はほぼ無関係だし。

だったら、彼女の「旅芸人になりたかった」をもっとピックアップして、現代でのアイドル業とダブらせれば、それなりに繋がってるようにも見えただろうに。

チーム長「今世では夢が叶ったのに、どうしてこんな目に…」

的な一言があっても良かったのではないだろうか。

 

あと、(これは韓ドラの激重過去あるあるだけれど)1話から過去を小出しにするのは、手法としてはわかる。

わかるんだけど、小出しすぎて何もわかんねぇ

こういうのって、それまでにある程度「きっとこういうことなんだろうな」という予想を立てられるくらい匂わせておいて、当番回で大発表されるのが楽しいんだと思うのだけれど。少なくとも自分は、その予想が大当たりでも、超番狂わせが起きても、どちらでも楽しい。

女真族云々はそりゃ説明しきれないから無理だろうけれど、せめて、引導チーム長との因縁は、もっと早く判明しててもよかったんじゃなかろうか。

 

イム代理の過去突然すぎ。

もっと匂わせろ。嗅がせろ。当番回で全部やるな。長いよ!!!!!!

 

 

無難な大団円

「それでいいのか?」と少なからず思った、事件の展開だったけれど、その後の全体の畳み方としてはかなり無難で、ものすごくいい意味で普通で良かった。

ライバルとの和解(しかもチームに入ってくれる)、右腕キャラの昇進。

「臨時メンバー」だった主人公の離脱、そして、この期間の記憶を失う。

 

正直、「ジュヌンどうするのかなー」と考えなかったわけではないのだけれど、でも元々の性格の上、この経験をしておいて、「家族を捨ててここに残る」選択を彼がするとは思えなかったので、どんでん返しされなくてよかった。

記憶も、仲間のことはそりゃ寂しいけれど、人間として生きていくには忘れてしまった方がいいような場面もあった。

それに、彼らには50年後にまた会えるみたいだし。何だろう、この「50年」は全然寂しくない。むしろ「すぐ会えるじゃん!」な気楽な気分でいられる。

個人的には、この後あのアイドルちゃんとどうやって出逢って縁が出来るんだろうと考え出すと、ときめきが止まらないです。幸せにしてやれよ!!!!!!!

 

にしても、ジュヌンのいない危機管理チーム…。

すごい静かだろうな(滝涙)

 

 

 

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と言うわけで、「明日」、感想は一旦ここで切ります。

「社会派ドラマ」って言われると、結構説教クサいイメージがあって、生産国を問わず、あまり観たことなかったのですが、良い導入になってくれたドラマでした!

 

 

ところで、ロウンくんのドラマ新作がそろそろ公開みたいですけれど、あらすじ5回くらい読みました。

まだ意味がよくわからないです。

とりあえず怖い()ので、公開後、ネットの反応を待とうと思います。

「偶然見つけたハル」感想

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大まかなあらすじだけ聞いて気になっていましたが、ようやく観られました。

お、面白かった~~~~!

 

語りたいこと、自己満足でつらつらと、参ります。長いよ。

概ね高評価ですが、少々、ツッコミも入ります。愛ゆえ、お許しを。

 

※ドンピシャなネタバレはなるべく避けますが、完全回避は無理なので、お気を付けて。

 

 

すべてを合理化する大前提

「ここは少女漫画の世界です」

という大前提が、「現実味がない」部分の全てを補ってくれるので、何でも好きなように動かせるという、作り手には最高のフィールドを展開している。

やたらキャラ立ちしたクラスメイトたちも、

てんこ盛り盛りなセレブ校も、

「制服」の語で辞書引けと言いたくなる制服や運動着も、

無法地帯の体育祭(と呼んでいいのかあれは)も、

生まれつき弱かった心臓が突然完治するのも、

ぜーんぶアリ!だってここは、少女漫画の世界だから!

これは正に、設定勝ち。最強。

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(一生ファミチキにしか見えなかった、テニスウェア。でも顔が良いし、少女漫画だから、OK)

 

 

2人の「ヒロイン」

エントリーNo.1 ウン・ダノ

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正直、「私ってば、少女漫画のヒロインなのー?!」と言っていた序盤、「…そういうタイプの顔か…?」と思っていたけれど、

実は端役でしたという早々のオチに納得。

うん、ヒロイン顔ではないよね(悪口じゃないよ)

キムヘユンさん自身は、顔の筋肉かなり動くし、口も回るし、ちょっとハスキーな声も相まって、ラブコメに適任だなという印象。

ただ、「今後のラブコメを担う!」と呼ぶには、ヒロイン力が、ちと弱いかな。

童顔なので、高校生役が合いすぎてるけれど、実際はもう立派な大人だし、

これからぐっと垢抜けて素敵なヒロインになることを期待。

 

これだけちょっと、申し訳ないんだけれど、

ラブラブモードになってからが、究極的にうざい。

10秒スキップしようかと思うくらいにはキツかった。ごめん。

(まあこれは、彼女のせいではなくて演出のせいだし、韓ドラ全体に言えることでもある)

 

対する、ヨ・ジュダ

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んも〜〜〜絵に描いたような「ヒロイン」の風格。見て、↑このキラキラオーラ!!!

もちろんお顔もだけど、いじめっ子を見る目の感じ(上手く言えない)とか、ぽつんとしつつも内からじわりと光るオーラとか。

 

ハルダノ組とはあまり関係のないところで動いていたけれど、

それはそれで上手く見せて、本筋を邪魔していなかったし、

彼女自身もしっかり魅力的に見せてくれていたので、構成が上手いなと思った。

ただ、キャラクターの描き方としては、

せっかくダノたちが物語をしっちゃかめっちゃかしているのだから、

彼女とオ・ナムジュは、性格や恋心を最後まで貫き通す役割でも良かったんじゃないかな、と思ったりもする。

 

 

魅力的すぎるメインヒーロー

はじめまして、ロウンくん!君が噂のロウンくんだね!

ウーン、

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顔がいい!!!!!!!

スタイルに関しては、散々方々から言われているので、もう何も言うm

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でっっっっっっっっっっか。

(巨人サンドめっちゃオモロイ、ダノちゃん首痛めそう)

「名無しのモブなのにこんなイケメンなの?」な下りあったけれど、

それも、「少女漫画だし」の一言で解消されるので、何もおかしくはない。

やっぱりこの設定、強い。

 

聞きたいんだけれど、

この作品最後まで楽しんで観た人で、ハルを好きにならない人っているの?

というレベルで好き。

というか、好きになる要素しかなくないか。

何だ、この可愛い生き物は。キャラクターが魅力的すぎる。

個人的に、タッパがあって、普段ぽやぽやしてて、いつでもまず微笑んでくれて、すべき時にはちゃんと喧嘩もできるワンコって、

もう好きでしかないので、ハルは特盛パフェでした。癒やしをありがとう。

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ロウンくん自身の演技力がどうと言うよりかは、

雰囲気がキャラクターによく合ってたし、ちゃんと「ハル」だった。

メインヒーローなのに、1,2話辺りではまともにシルエットすら映らず、

5話まで口を利かないし表情もそう変わらない。

でも、その第一声を期待させるだけの、佇まい・表情での見せ方をしていたと思う。

でなけりゃ自分も、6話ラストで、「しゃ、しゃべった〜〜〜〜!!!!!」と叫ぶことはなかっただろう。

 

「13番」から「ハル」になって、仲良くなって、からのスキンシップがまたとんでもなく可愛い。

個人的優勝は、11話のリュック引っ張ってからの「안녕」です。


www.youtube.com

(調べたら1分耐久動画が出てきた、オモロ)

キスシーンより良かった。やめろやめろ死人が出る。ありがとう。

 

 

ペク・ギョンという「人」

いやぁ、久々に見たな、こういう、

「男」以前に「人間」としてあまりにも苦しすぎる2番手。 

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正直、共感はしない。

ダノに、「ギョンを選んでやれよ~!」とは思わない。

いくら彼が苦しさ故に曲がった接し方しかできなかったからと言って、ダノが受け続けた苦しみも、また事実だから。

言ってしまえば、ギョンが「2番手」になってしまったのは、自業自得である。

だからこそ、余計苦しい。

 

おそらくギョンの心はずっと、本人も無自覚な領域で、誰かに救ってほしいと泣いていたのだろう。

その「誰か」の適任となるポジションにいたのが、ダノ。しかも、「幼なじみ」と「婚約者」のダブルコンボ。

だから、本来なら、彼女にその役を背負わせたかった。

けれど、ダノにはその役は重すぎた。

たぶん、それだけのこと。

まだ18歳で、世間知らずのお嬢様。身体のせいで人より出来ることも少なく、特段頭が良いとか思慮深いわけでもない彼女に、その任を受け止めるだけの器は、この物語の時点ではなかったのだ。

 

相手役(であるはず)のダノ、ライバルのハル、その周りの人間たちが、自我を獲得して、どんどん物語の内と外でキャラクターが乖離していくのに反して、

彼だけが、どんどん近付いていっている。

『秘密』の作者が描こうと思った、これまで彼が不本意に「やらされていた」、「ペク・ギョン」というキャラクターに、近付いていってしまっている。

そうなってしまえば、もうダノとの未来はあり得ないわけで。

つくづく、残酷だなぁと思った。

 

大学に進んで、2,3年上の先輩とかと恋ができたら、いい方向に進むかもしれないね。

きっとその人と、弟くんが、「誰か」を分担して、

彼に「幸せ」を与えてくれるのだろうと思う。

物語を通して、彼には、それを掴むだけの度量は備わったと思う。

幸せを「与える側」としての能力・気質は、十分に持っている子だから。

幸せになれ、ギョンア。

 

 

ネオ「韓ドラあるある」

「韓ドラあるある」のトップ5に入ってもよかろう、

「前世/過去の因縁」「記憶喪失」

これを当たり前の顔して取り入れつつ、

前世 → 前作

記憶喪失 → 自我の喪失

に転換していたのは上手かった。

この作品だからこそ出来た妙技だと思う。

 

残念だったのは、若手勢の絶望的な扮装の似合わなさ。特に、ダノ、ギョン。ハルは、ウーン、まあまあ。

ベテランのパパママ勢が流石の風格・演技(特に、ナムジュママ)だったが故に、余計気になってしまう。

(ま、こういう作品に挟まれがちな、「なんちゃって時代劇」であることは、承知しているのだけれど)

 

その前作思い出し関連で、中盤(20話辺りかな?)ちょっとダレちゃったかな。

ここまで分割して見せんでも、

いっそ、1,2話分くらい、丸々過去編にしても良かったんじゃないかと思ったりもした。

 

 

イ・ドファ vs オ・ナムジュ

序盤の、「ドファの片思いために物語を変えよう!」という流れに、イマイチ乗り切れなかった。

あの時点で、彼には、ジュダを「想う」権利は十分にあっても、「略奪」する権利は全くなかった。

それは、ジュダが彼を丸っきり友達としか思っていない上に、

ライバルであるオ・ナムジュは、「ただジュダを好きなだけ」だったからだ。

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もしナムジュがもっと嫌なヤツで、

ステージ上ではジュダに惚れ込んでいるのに、実はシャドウで取り巻きたちにいじめを指示していた、とかだったら、「行けドファ!殺せ!!!!!」と言えただろう。

 

でも、そうじゃなかった。

ナムジュは、某明寺よろしく、元の性格はアレだが、

ジュダへの思いはかなりピュアでまっすぐで、本物だった。

だからこそ、正々堂々ではなく、彼を蹴落とすような手口で、ジュダを奪い去ろうと考える3人のノリに、イマイチ着いていけなかったのだ。

「ん~なーんか違う気がするんだよなぁ…でもまあ、高校生だしねぇ」と思っていた。

 

のだけれど。

偉い!!!!!!偉すぎるぞ、ドファヤ!!!!!!!!!!!

お前、ホントにいいヤツだな!!!!!!!!!!!

「あれは良くなかった」と、ちゃんと反省して、

しかも正面からきっちりナムジュに謝ってくれて、視聴者としてはかなりすっきりしたし、

ドファをもっと好きになった。お前やっぱ最高だ。

 

そして、その謝罪をちゃんと受け取った上で、

正々堂々、自分の恋心ともドファとも闘い続けるナムジュ。

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お前もやっぱ最高だ!!!!!!!!!

常に正面勝負しか選択肢にないし、絵に描いたようなまっすぐすぎる不器用さで突き進んでいくし、

ちょっと難のある性格でも、見ていて、どこかそれを許してしまう気持ちにさせられる。

ドファも言っていた通り、物語の外でも中でも、別格の「主人公」だった。

メインメンバーがどんどこ自我を獲得していく中、彼だけは最後まで「キャラクター」を良い方向で貫いていて、

この物語のアンチテーゼ的存在としても、とても良かった。

 

ちょっと惜しかったのは、

ナムジュママ vs ヨ・ジュダの構図がいまいちぼやっとしていたせいで、そこに興味を惹かれなかったことかな。

(まあそこは、ハルダノ組の本筋とは本当に無関係だし、言うたらナムジュはメインストーリーからはがっつり外れた存在なので、別に詳しく描く必要もないんだけど)

 

 

シン・セミの二面性

個人的に、この作品の内包するメッセージは、

「人は、誰しも主人公である」

「ほんの少しの行動で、物語(=人生)は変えられる」

 ともう1つ、

「人の善し悪しは、見る角度によって変わる」

というのもあると思って、それを体現しているのが、シン・セミだと思った。

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おそらく、『秘密』の作者が与えた彼女の設定は、

「主人公(ヨ・ジュダ)をいじめる、オ・ナムジュの取り巻き」

なのだろう。

つまりは、作品における「悪役」だ。

でも、作品のエキストラであるダノにとっては、大事な親友

常に明るくて向上心があって、おしゃれにも余念がないし、ダノの不毛な片思いもずっと応援し続けてくれていた上、余計な手出しはしないし、見守る役に徹してくれていた。

それをまた、演じる彼女がものすごく上手に、裏の意図とかいう余計なものを一切感じさせず、

いじめっ子の顔も大親友の顔も、

二重人格にならないギリギリのラインで見せてくれていたからこそ、良かった。

確かに、いじめっ子としては「悪」なんだけれど、

本当にこの子が嫌いでたまらないっていう視聴者はいないんじゃないかな。

 

現実世界でも、一方ではいじめという非道いことをしながら、

友人間では「いいヤツ」で通ってる人間は少なからずいるだろう。

それが面白くもあり、恐ろしいところでもあるなぁと感じさせられた。

そんな秀逸な存在だった。

 

あと単純に、彼女のファッションがいちいち可愛くて魅力的で、笑った顔もとってもチャーミングだし、癒やされた。

 

 

「光」での魅せ方

(今作に限らず、韓ドラ全体の話なのだけれど)

韓ドラの醍醐味の1つは、光の使い方だと、個人的に思う。

今作は、それをまた一段と感じさせてくれる、美しいカットがいっぱいあって、それがまた、作品の良さに加担していたと感じる。

 

ダノを助けてくれた「背中くん」の逆光

やっと顔を見られたというダノの喜びを反映するような、雨粒に反射した光

まだ「13番」でしかないおぼろげな表情を際立たせる、靄のような光

「ハル」という名前を与えられた、その心に灯ったような温かなホタルの光

などなど、挙げればキリがない。

もちろん、学校生活を送る、平凡な昼間の光も温かくて綺麗だし、

あの「星空」なんて正に、光を使った最高のシーンだった。

 

明るさだけでなく、

時に、本当にシルエットしか見えないくらいのがっつりな逆光にしたり、

リアルな夜の闇、不気味さ、何が起きるかわからない不穏さを見せてくれる、マジで真っ暗な夜のシーンといった、

「暗さ」での光の使い方も、秀逸だと思う。

 

 

ちょっと惜しいラスト

これ。

これが~~~~~~惜しかった~~~~~。面白かっただけに。

 

※以降、割りと強めのネタバレに抵触します。お気を付けて。

 

率直な疑問なのだけれど、

結局あれは、作者の新作の世界ってこと…?

クラスメイトたちが、揃いも揃って、まるで真逆みたいなキャラクターで出て来るもんだから、

てっきり「現実世界」なのかと思って、

「ああ!作者ってあなただったのね!

この現実の友人たちをモデルに、真逆の性格にして出すなんて、ヤバめの陰キャみtてことは、現実にも“彼”が現れてハッピーエンドなのね!」

なーんて思ったりしてたんだけれど。

 

あのブラックホール出て来たところで、

「アレ????????????????」

した。

一応確認なんですけれど、我々が生きる地球上でのブラックホールの存在って、まだ確実な観測はされてませんよね…?

じゃあ、現実ちゃうな!

……ちゃうんか…そうか…。

ウーン………じゃあ、何????

 

作者の新作(『秘密』後、何作目かはわからないけれど)で、

ハルとダノが、ようやくお互いに都合のいい「設定」をもらえて、ってこと…?

ウーン、考えれば考えるほどわからん。

 

あまり説明臭いことはしゃべらせず、「ご想像にお任せします」系ラストにしたかったのかなという制作の意図は、それなりに読めるし、気持ちもわかるんだけれど、

それにしても説明が少なすぎて

想像しようにも、どの線でも行き詰るのだが。

自分がバカすぎるだけだったら、ごめん。

 

…ま、いっか!

 

 

 

 

というわけで、

韓ドラかなり久しぶりだったのですが、どどどっぷり浸りました。一気見しました。

楽しい時間をありがとう、オハル。

(このポスター画像、めっちゃ好き~!色彩が最高で可愛い~!)

 

次は何観ようかな~。

ごあいさつ

多趣味のぼっちアラサーヲタク、

語りたいことはたくさんあるのに、語る相手がいないので、

ここを吐き出し口にしようと思います。

 

好きなもの・こと・推しは、また追々。

 

アンチをする気は毛頭ありませんが、

意見ははっきり言いたい。

どうせ現実では言う場所もないので。

時々勢い余って語気が強くなるけれど、許して。愛ゆえ。

 

さーて、何を語ろうかな。